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第106号(2024年10月号)
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MarkeZine Day 2024 Spring

【JTB×Sansan×primeNumber】調査&事例に学ぶ、これからのBtoBマーケティング

 「マーケティングにリアルで向き合う3日間」をテーマに、2024年2月27日から29日にかけて東京・茅場町で開催された「MarkeZine Day 2024 Spring」。27日の10時からは「リサーチと事例から考える、これからのBtoBマーケティング」と題したセッションが行われた。本セッションではSansanが行った「BtoBマーケティングに関する実態調査」をベースに、パネラーであるJTBの前澤美保氏、primeNumberのブライアン氏、そしてモデレーターのSansanの岩田敏弥氏がBtoBマーケティングの意義や課題、その対策について様々な立場から語り合った。本記事では、その模様をレポートする。

高まるBtoBマーケティングへの期待、実施施策トップ3は?

岩田:近年BtoBマーケティングは、大手製造業やSaaSをはじめとしたIT企業だけでなく、地方企業や中小企業にも取り組みが広がっています。Sansanはこの流れを受け、2023年6月と11月にBtoBマーケティングに関する実態調査を行いました。

 Sansan株式会社 Sansan事業部 マーケティング部 オンラインプロモーショングループ 岩田 敏弥氏
Sansan株式会社 Sansan事業部 マーケティング部 オンラインプロモーショングループ 岩田 敏弥氏(所属は登壇時点のもの)

 1回目はBtoB企業の900名の方を対象に、BtoBマーケティングの取り組み状況と課題管理について、2回目は1,000名の方に「営業とマーケティングの連携状況」について聞きました。

 まずBtoBマーケティングの現状ですが、回答者の9割以上が「BtoB事業でもマーケティングが重要」と回答しております。この調査では様々な人数規模の企業の方から回答いただいており、規模の大小は関係なく「BtoBマーケティングは重要」という認識があり、関心の高さがうかがえる結果となりました。

 実施施策については、「展示会への出展」(42.0%)、「Web広告(バナー広告、検索広告など)」(36.0%)、「オフラインセミナー開催」(30.8%)が上位になっています。コロナ禍の影響が弱まったことで、展示会やセミナーといったオフライン施策のニーズが高まっています。

JTB、primeNumberの注力している施策とは?

岩田:では、調査結果をもとにJTBの前澤さん、primeNumberのブライアンさんに質問です。両社は現在どういったマーケティング施策に注力しているのでしょうか。

前澤:JTBは、2019年に私が現在所属しているマーケティング組織を発足しました。そこから数年をかけてデジタルマーケティングのための基盤作りやMA・CRMを整備し、デジタルを中心としたマーケティング施策にフォーカスして進めてきました。

 2022年から2023年にかけては、マーケットや事業の分析をもとにした戦略設計に注力し、戦略に合った施策展開を進めています。

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 今後、次年度の4月以降からより強化したいと考えているのは、お客様起点でのABM戦略の実現です。そのために、まずしっかりとお客様や市場を見つめ、そこからお客様の真の課題を抽出してソリューションという形で価値をお届けしていくことで、私たちの活動を進化させてきています。

ブライアン:私たちprimeNumberのビジョンは「あらゆるデータを、ビジネスの力に変える」で、データテクノロジーカンパニーとして企業のビジネス活動をデータという側面から推進しています。プロダクトとしては総合ETL/ELTのSaaSサービスであるTROCCO 、データエンジニアリングソリューションサービスがあります。

 マーケティングではCLG(Community Led Growth)型、PLG(Product-Led Growth)型、CLG (Sales-Led Growth)型それぞれの戦略を立て、施策を行っています。

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 具体的には、まずフィールドマーケティングとしてリードの創出から見込み客や商談、受注を追っていきます。そこでお客様になってくださった方々をコミュニティに招き、導入事例をイベントや自社カンファレンスで発表いただくなど、その顧客自体をスターにする活動に注力します。このサイクルを回して新たな需要を創出するといったコミュニティマーケティングを強化することにも力を入れています。

 さらにこのサイクルのオペレーションを支えるためにデータを活用していくべく、MOps(マーケティングオペレーション)にも注力しています。

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この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/08/08 09:00 https://markezine.jp/article/detail/45516

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