オウンドメディアとしてのInstagramがあらゆる施策の効果を最大化する
これまでの流れにより、一定以上のフォロワー数と、高いエンゲージメント、洗練された導線設計によるCVRが担保されれば、オウンドアカウントそのものが成長していきます。
そして、この状態のオウンドアカウントが、オウンドメディアとして存在することによって、他のすべてのマーケティング施策にレバレッジが効いてきます。

たとえば、前述の単純接触効果によりCPAがより改善したり、インフルエンサーとのタイアップが無料でできたり、自然とUGC投稿が生まれるようなキャンペーンを仕掛けたりできるようになります。Instagramで当たったコンテンツをYouTubeに転用する施策であれば、当たるのが当たり前の状態に。テストマーケティングやアンケート調査も、常に数万の母集団がいるため、コストをかけずにできるのは大きな利点です。

つまり、成長したInstagramのオウンドアカウントは、まさにデジタルマーケティング施策のハブとして機能できるわけです。
毎月150万分のCVを生み出すオウンドメディアへ
こうしたオウンドアカウントの事例として、SAKIYOMIの自社アカウントの状況をお見せします。当社でも先述のような運用を実践し、以下のような成果が得られました。

- Instagramアカウントからはダイレクトに毎月40件のSAKIYOMI会員のCV発生(単価1万のため40万円分)
- 月間800件のLINE公式アカウント友だち登録が発生(獲得単価に換算すると1件/600円なので48万円分の効果)
- LINE経由から毎月100件のCV発生(単価1万のため100万円分)
- YouTube経由から直接10件CV発生(10万円分)
上記から、合計毎月150万円分のCVが広告費なしに発生していることになります。さらに広告経由ではサービス開始当初600円程度だったLINE登録のCPAが400円程度まで低下。インフルエンサーとのコラボも基本的に無料で行えますし、そこから採用やイベントの集客にもつながっている、という状況です。これらの状態に至るまで、すべての基盤にInstagramアカウントがあったといえます。

今回は、マーケティングにおいてInstagramアカウントが持てる役割や、それに至るためのおおまかな手順を解説しました。次回以降では、今回ご紹介しきれなかった、広告施策やオーガニック施策、インフルエンサー施策、UGC施策などについて具体的な内容、アカウント成長および売上につなげるための実践方法を解説していきます。