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各ファネルでのインフルエンサー活用術

ブランド認知を向上させるインフルエンサーマーケの手法とは?二つのチェックポイントを紹介

購買段階で考えるインフルエンサー起用

 では、効果が出るインフルエンサーはどのように選べば良いのでしょうか?

 消費者が商品を購入する動機は、主に「価格」と「消費者の購買軸」の二つの要素に影響を受けます。また、消費者を潜在客と顕在客に分類することでより効果的なインフルエンサーマーケティング戦略を立てることができます。

 具体的には、高額商品の場合、詳細な商品紹介や比較分析を提供するレビュー系インフルエンサーの起用が効果的です。なぜなら、消費者は品質や機能に基づいて慎重に選択を行う傾向があるためです。特に顕在客に対しては、購買前の比較検討をサポートするようなレビュー系インフルエンサーの専門的な見解が重要な役割を果たします。

 一方、低価格商品では、消費者の個人的な好みや感情が選択に影響します。この場合、生活の中での利用シーンを魅力的に描写できるライフスタイル系や、様々な使用シーンを視覚的に表現できるイラスト系インフルエンサーの起用が有効です。これらのインフルエンサーは特に潜在客に対して商品の存在価値を印象づけ、潜在的なニーズを喚起します。

インフルエンサー選定の二つの基準

 その上で、インフルエンサーの選定時に意識すべきポイントは二つあります。一つ目が、デモグラフィックとサイコグラフィックの両方が一致しているということです。インフルエンサーのフォロワー層が狙いたい年代や地域に加えて、インフルエンサーが持つ価値観やライフスタイルがターゲット層と一致していることで、消費者の生活文脈にあった訴求が行いやすくなります。

 二つ目がコミュニケーションの一貫性です。コミュニケーションの一貫性があるインフルエンサーを活用することは、ブランドの信頼性向上、メッセージの明確化、キャンペーンの成功率向上、そしてブランドロイヤルティの強化につながります。

 最後に説明しておきたいのは、こうした認知ファネルでのインフルエンサー起用施策におけるKPIの定め方です。認知ファネルの施策ではリーチ数よりも保存、いいね、コメントなどエンゲージメントを重視することを推奨します。

 なぜなら、エンゲージメントが高いということは、消費者がコンテンツを自分ごととして捉え、行動を起こしたことを示しているからです。加えて、各種SNSのアルゴリズムでは、ユーザーのエンゲージメントを重視する傾向があります。いいねやシェア、コメントが多いコンテンツは価値があると認識され、より多くのユーザーに表示されやすくなります。これにより、エンゲージメントが高いとリーチも自然と伸びる傾向にあります。

【クリックすると拡大します】

 今回の内容をまとめると、ブランド認知ファネルにおいて効果的にインフルエンサーマーケティングを行うには、そのコンテンツに消費者の興味を引くHookになる要素があること、インフルエンサーの選定においてコミュニケーションの一貫性が求められます。また共通して消費者の生活文脈に紐づいていることが必要です。

 特に、意識すべきなのは、消費者が自分ごととして捉えられるコンテンツの作成です。ブランドの認知度向上を効率的に実施するために、インフルエンサーマーケティングを正しく取り入れましょう。

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この記事の著者

藤田 翔大(フジタ ショウダイ)

AnyMind Japan 執行役員兼ブランドコマースマーケティング事業部長

 新卒でAnyMindに入社し、タイ・ベトナムオフィスの立ち上げを経て、日本オフィスのインフルエンサーマーケティング事業部長に就任。コスメや日用品などの大手消費財メーカーを中心としたインフルエンサーマーケティングに携わる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/08/30 09:00 https://markezine.jp/article/detail/46037

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