松竹、東映、フラッグは、三社共同で顧客データを活用したデジタル広告プラットフォームを開発し、映画マーケティングのDXを推進する「シネマDXプロジェクト(CDX)」を始動する。
松竹と東映は、長年にわたり映画の製作・配給・興行を手がけてきたエンターテインメント企業。一方フラッグは、16年間で1,000本以上の映画・エンタメ作品のデジタルマーケティングを担当してきた。
CDXの取り組みの一つ目は、顧客データを活用したデジタル広告プラットフォームの開発・運用をフラッグが行う。本プラットフォームでは、松竹と東映が運営する映画館(一部共同事業体を除く)をはじめ、本プロジェクトに賛同するシネコン各社の劇場データを活用。ファーストパーティデータである顧客データと、公式サイト・SNSなどを通して得た映画作品のマーケティングデータを活用して、より観客動員につながるデジタル広告の展開を目指す。
また、デジタルマーケティング分野でのノウハウを活用して、三社の映画宣伝に携わる人材のデジタルリテラシーの向上を図る。
さらに、松竹・東映グループの映画館にCRM(顧客関係管理)およびCDP(顧客データプラットフォーム)を導入し、観客の鑑賞動向を正確に把握してパーソナライズされた顧客サービスを提供する。具体的には、Webサイト訪問者の鑑賞嗜好を元にした作品のレコメンデーションや、鑑賞意向のある作品の上映スケジュール通知などによって映画館への来場者の増加と来場頻度の向上を目指す。
なおCDX推進にともない、松竹・東映がフラッグの第三者割当増資を引き受け、株式の約7%ずつ、両社で約14%を保有する資本業務提携を締結した。三社は映画産業をデジタルマーケティングでリードし、新たな宣伝手法の確立と市場の持続的な成長を実現することを目指す。
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