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「実践企業に学ぶ オウンドメディア成功の秘訣」イベントレポート

ネタバレ?な発信で100以上のメディア露出 パナソニック コネクトに学ぶ立体的オウンドメディア活用


 「コーポレートブランディングだけでなく、採用にも貢献するオウンドメディア運営」を目指しているというパナソニック コネクト。どのように位置づけ、会社に貢献しているのか━━。メディアプラットフォームで知られるnoteが主催するイベント「実践企業に学ぶ オウンドメディア成功の秘訣」をレポートする本連載。今回はパナソニック コネクトの公式オウンドメディア「gemba(ゲンバ)」を担当している鈴木恭平氏へのインタビューの様子をお届け。具体例とともに、成果を出すためのオウンドメディア活用法が語られた。

会社のパーパスを体現するメディアとして発信

━━パナソニック コネクトのオウンドメディア「gemba」の立ち上げの経緯からくわしくお聞きできますか?

 「gemba」(旧:「GEMBA」)は2018年に、サプライチェーンマネジメント(SCM領域)に特化した情報を発信するメディアとしてスタートしました。当時、日本では横断的にSCMを取り扱うメディアがなかったので、製造・物流・流通・小売までのトピックを専門に扱うWebマガジン型のオウンドメディアとして立ち上げたんです。

パナソニック コネクト株式会社
デザイン&マーケティング本部
コミュニケーション統括部
パブリックリレーションズ部
鈴木 恭平氏

 PR会社やIT企業で広報およびオウンドメディア、ソーシャルメディアを活用したコンテンツマーケティングを担当し、2018年9月から現職。パブリックリレーションズの視点でコミュニケーションをデザインすることが使命。趣味はカラオケ。最近はボイトレに通って練習に励んでいる。日本アドバタイザーズ協会 デジタルマーケティング研究機構 幹事 ソーシャルメディア委員会 委員長。

 その後、2022年にパナソニック コネクトが独立したタイミングで、会社が「現場から 社会を動かし 未来へつなぐ」というパーパス(企業の存在意義)を制定しました。その流れでgembaもパナソニック コネクトの公式オウンドメディアにリニューアルし、コーポレートブランディングに関する発信へシフト。現在のgembaは、当社のパーパスを体現する役割を担っています。

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 リニューアルに際しては、オウンドメディアの重点領域として、「現場」の探求者たち、私たちの「現場」、「現場」のイノベーション、サステナビリティの「現場」、ソリューションと「現場」という五つのカテゴリーを定めました。この領域に沿ってコンテンツを企画・発信し、パナソニック コネクトがどのような企業なのかを伝えていく方針です。

━━この五つの領域はどのように策定したのでしょうか?

 私たちの会社は一言でいうとBtoBソリューションを提供する企業ですが、外から見ると「どんな会社なのかわかりづらい」という課題がありました。そこでブランドパーソナリティ(※1)を作ることで、それらが解決できるのではないかと考えたんです。

※1 企業やサービスのブランドが持つ固有の特徴や魅力を、人間の性格や特性に例えて表したもの。

 具体的な方法としては、まずは私たちが普段大切にしているキーワードなどを洗い出して、社内向けのAIアシスタントサービス「ConnectAI」に情報を入れました。その後、AIが考えた文章を人間が修正する作業を何度も繰り返し、「現場を探求する」といったキーワードを導き出したんです。そのキーワードを軸に、私たちがお客様に伝えるべきテーマは何なのかを考え、五つを策定しました。

業務提携発表を契機に「真の課題」の発信を企画

━━オウンドメディアで手応えを感じた記事や企画について教えてください。

 今年3月に、物流倉庫で利用するハードウェアなどを作るラピュタロボティクス社と弊社が業務提携を発表した際の一連の企画を挙げます。

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 この業務提携の背景には、物流業界で社会問題とされていた「2024年問題」を解決へと導くための「物流倉庫内の効率化」という目的がありました。

━━「2024年問題」は聞いたことがあります。2024年4月1日に施行された「働き方改革関連法」によって、トラックドライバーの年間時間外労働時間が制限されるなどのことから、ドライバー不足といった問題も深刻化したとか。

 その通りです。私も当時ニュースなどで2024年問題を知って、「いよいよドライバーに残業規制が入り、人手が足りなくなるんだな」と認識していたのですが、弊社の専門家から意外な話を聞いたんです。実は、そもそもドライバーが残業してしまう一番の要因は、「なかなか倉庫から荷物が出てこないことなんです」と。

━━なるほど。ボトルネックは別にあって、ドライバーが荷物の受け取り時に、無駄に待機しているなどのアイドルタイムが存在しているんですね。

 そうなんです。このことから、ドライバー不足だから人手を増やすのではなく、「無駄な時間をなくせばいい」ということ、つまり「トラックの荷待ち時間の大幅削減」が、2024年問題を解決するための真の課題であると弊社は考え、ラピュタロボティクス社と業務提携を開始することになりました。

 このような背景から、今回は業務提携を発表するだけでなく、この真の課題を世の中に伝えるべきではと考えたんです。

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note株式会社(noteカブシキガイシャ)

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2024/10/17 09:18 https://markezine.jp/article/detail/47159

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