潜在層の掘り起こしを目的に本格的な広告活用へ
MarkeZine編集部(以下、MZ):和漢がユーザー獲得においてどのような取り組みに注力されてきたのでしょうか。
池田:当社は定期通販を行う企業ですので、顧客のリピートに関わる指標を最も重要視しています。一方で、獲得コストは当然ながら抑えなくてはなりません。売上を支えるLTVの高いユーザーをいかに安いCPAで獲得できるかという視点で各施策に注力してきました。
池田:当社は元々、リスティング広告で顕在化しているユーザーを獲得することに注力していたのですが、ある時期から新規獲得の上限が見えてきました。広告運用をする中で次第に見えてきた課題です。その解決方法を模索する中で、二つのことを行ってきました。一つは、商品開発の段階から検索ボリュームが多いユーザーに対しての商品を開発する方向へシフトすること。そしてもう一つが、潜在層にもアプローチしていくための施策としてディスプレイ広告を使い始めたことです。現在、当社が注力している媒体の一つがSmartNews Ads の運用型広告「Standard Ads」であり、本格的に活用し始めたのは2023年下半期からです。
MZ:和漢がStandard Adsの導入や注力を行ってきた理由を教えてください。
池田:当社のグループ会社である「さくらフォレスト」が導入して効果を得ていたため、導入を決めました(さくらフォレストによるSmartNews Adsの活用事例)。グループのメンバーで行われていた情報交換で、SmartNews AdsがLTVの高いユーザーを獲得しやすい媒体であることは以前から聞いていたんです。
使い始めてから現在のような活用を行うようになったのは、佐藤さんをはじめとしたSmartNews側の担当者さんが当社の売上が伸びるように注力してくれたことが非常に大きな要因ですね。出稿額がまだ少ない時から、週1で定例のミーティングを組んでもらうなど、媒体側からアドバイスをいただきながら広告運用に取り組んできました。
汎用性や効果の高い訴求軸を探る手段に
MZ:和漢ではStandard Adsをどのように活用しているのでしょうか?
池田:運用型広告のクリエイティブや記事広告のコンテンツの訴求効果を検証する媒体として有用だと考えています。ニュースアプリであるSmartNewsは他媒体と比較しても、リテラシーや情報感度が高いユーザーにしっかりとアプローチできる印象です。そんなSmartNewsで、ユーザーから良い反応を得られたクリエイティブや訴求軸は、他媒体でも活用しやすい実感があります。
佐藤:Standard Adsの特長は主に2点あります。
佐藤:一つは広告レギュレーション。ユーザーのクレームへのご対応、広告審査のクオリティなどを含めたブランドセーフティの観点で安心して出稿いただける媒体である点です。もう一つはUI/UXの面で他のプラットフォームと大きく異なること。たとえばSNSなどのコミュニケーションアプリの中で流れてくる情報の中から気になったニュースを読むのと、余暇時間にSmartNewsを起動して主体的にニュース情報を取りに行くのでは、情報の向き合い方が異なります。
というのも、コミュニケーションアプリに出てくるニュースを見る人は、ニュース以外のコンテンツを目的として訪れ、そのついでに情報収集を行う、という受動的な情報収集を行う人も多いでしょう。一方、SmartNewsユーザーの場合、アプリを開く目的のほとんどが情報収集で、非常に能動的です。さらに、記事を読む習慣のある方々なので、文章を読むことに対して抵抗を抱かない情報リテラシーの高いユーザーが非常に多いです。
こうした特性から、Standard Adsから他媒体へ、あるいは他媒体からStandard Adsへ、クリエイティブを転用する場合においてもそれぞれ価値が得られます。こうした副次効果も含め、運用における効果が高いサービスになっています。