大阪ブルテオンのリブランディングの狙いとは?
――10月開幕のSVリーグに参入している大阪ブルテオンは、リーグ開幕に合わせてリブランディングをしましたね。ここにはどのような狙いがあったのでしょうか?
最も大きな理由は、SVリーグ開幕という一度しかないビッグチャンスを最大限活かすためです。新たなリーグになることで、選手たちの意識もより強くなると思います。
また、スポーツチームは地域の方々に愛されてこそ存在できるものです。だからこそ最初にチーム側から「パナソニックの冠を外し、地域に根差していく」という意思表明をしたかったのです。
また、今回のリブランディングはグローバル展開を見据えています。大阪ブルテオンとなる以前はパナソニック パンサーズという名前で、このパンサーズと名のついたチームはすでに世界中にたくさん存在していました。検索エンジンで検索しても他のチームが数多く表示されてしまいますし、商標が取れないといった問題も起きていました。
これらの背景から、リブランディングを決めました。
――リブランディングはどのようなプロセスで実施したのでしょうか。
まず、大阪ブルテオンの事業運営に携わるフロントのメンバー中心にチームの強みや弱み、そして目指すべき将来像、そのために変わらなければいけない点などを考えていきました。
スタートはチーム名を変えることでしたが、同時に自分たちがどういうクラブに変わっていくのかをセットで考える必要があったからです。クリエイティブエージェンシーの支援も得ながら、ミッション・ビジョン・バリューを整理し、商標などビジネス的な問題もクリアした、大阪ブルテオンを新たなチーム名としました。
リーグ開幕を起点に新チームの名を広げていく
――大阪ブルテオンとしてリブランディングしたことは、どのように告知していくのでしょうか。
今回のような取材をしていただくことも含めて、様々なPR活動を会社として行っているところです。またクラブの中でもチーム名変更に関する発表会をしたり、私自身がファンの皆様にご説明する機会を設けたりもしています。
これまでの反響として、SNSでは「パナソニック パンサーズ、名前変わるんだ」というような反応が投稿されていました。バレーボールのファンの方々は、選手を応援してくださる方が多いため、そこまで大きなインパクトではなかったのだと思います。「なんで変えるんだろう」と疑問に感じられつつも受け入れてくださっている方が多い、というのが実際のところだと思います。
一方で新リーグの開幕は、より多くの方が大阪ブルテオンを知ってくださる機会になると考えています。
またおそらく試合では実況の方が「以前はパナソニック パンサーズでしたが……。」とご説明もしてくださると思うので、「リーグ開催に合わせて名前を変えたんだ」という反響も寄せられると予想しています。
一番大切なのは大阪ブルテオンという名前を知っていただくことであり、旧チーム名であるパナソニック パンサーズを知っていただくことではありません。
その意味で新たな方々にアプローチできる新リーグ開催のこのタイミングが、チーム名変更のベストなタイミングだったと感じています。