新卒1年目社長のユーザー視点で縦型ショート動画活用を支援
――11月1日に設立されたサイバーティカルの設立背景を教えてください。
伊藤:設立の背景は主に2つあります。1つは縦型動画広告の市場規模が伸びているということです。サイバーエージェントとデジタルインファクトの調査によれば、縦型動画の市場規模は2022年から2023年の間に1.56倍に拡大しており、今後も急速に成長していくことが予測されます。サイバーエージェントとして、この需要の増加に対応したいと考えました。
もう1つの背景には、認知・ブランディングを目的にした縦型動画広告の市場シェア獲得のチャンスがあることが挙げられます。現状上記目的の縦型動画広告の多くはテレビCMを横展開したもので、デジタル発の認知・ブランディング目的の縦型動画広告はまだこれからという状況です。
そして、この2つの背景に対応する上で、認知・ブランディング目的でも特に効果的なタイアップ広告に特化した会社が必要ということで、サイバーティカルを立ち上げました。
――そのサイバーティカルの社長に就任した伊藤さんは、サイバーエージェントでは6年ぶりの新卒1年目社長だと聞いています。なぜ自身が社長に任命されたと思いますか。
伊藤:急激に伸びているかつトレンドの変化が激しい縦型動画の市場に対応するには、圧倒的なユーザー視点が必要だからです。私はTikTokが国内に登場した当時から使い続けており、どのクリエイターが人気か、どのコンテンツが流行しているかが手に取るようにわかると自負しています。
この日常的にTikTokを触り続けてきたユーザー視点が、新卒1年目ならではの強みとなり、社長就任の機会をいただけました。
稲垣:TikTokの活用を推し進める上で、普段からTikTokに親しんでいる方の発想は欠かせないと思います。TikTok上のクリエイター数は年々増加し、投稿されるコンテンツはもちろん、各クリエイターの特徴を把握することが難しくなっています。
この多様化するクリエイター、コンテンツのトレンドの細かい変化に気づくには、ユーザー視点を常に持たれていないと難しいと思います。
国内初の認定プログラムを持つサイバーエージェント独自のメソッドを築く
――最後に今後の展望を教えてください。
稲垣:TikTok for Businessでは、TikTokマーケティングパートナーと呼ばれるグローバルのパートナー認定プログラムを展開しています。その中でサイバーエージェント様はエージェンシーバッジ(認定代理店バッジ)を獲得しており、これは日本国内初の快挙となります。
また、サイバーエージェント様は2024年11月に設立されたサイバーティカルや縦型動画戦略局、TikTok局など、TikTok広告の活用に特化した子会社、組織を有しており、縦型動画に関するスペシャリストを数十名規模で抱えている、国内有数の企業です。
我々としても、今後もサイバーエージェント様と強力なパートナーシップを維持し、縦型ショート動画を活用した新たなマーケティングの形を共に創出しながら、国内マーケットをリードしていきたいです。
伊藤:広告が毛嫌いされる令和という時代に置いて、サイバーティカルはショートムービーを活用し心に響くマーケティングを実現することをミッションに掲げています。
サイバーティカル独自のタイアップ広告活用のメソッドに加え、時にはサイバーエージェント本体の運用力や開発力もお借りしながら、TikTok広告の効果を最大化する企画を広告主様に提案できればと思っています。
三浦:TikTokは進化の勢いがすさまじく、コンテンツの流行りの移り変わりも早い上に、広告ソリューションの提供やユーザー向けアップデートも頻繁に行われます。そのトレンドに追随しながら、サイバーエージェントならではのベストプラクティスを広告主様、TikTok for Business様と作っていきたいです。