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モノを愛するプロたちが、カタチで課題を解決 博報堂プロダクツ プロダクトデザインチームの全容とは

意識しているのは「カタチからコンセプトが連想できるか」 フィジカルが持つパワーとは 

――デジタルプロダクトがあふれる現代で、フィジカルの魅力や可能性はどういった部分にあると思いますか?またモノづくりで意識していることについてもお聞かせください。

橋本 「物欲」と「愛着」が湧くことだと思っています。ウェブサイトのデザインなどもプロダクトと呼ばれますが、使いやすさや機能面が重視されることが多い印象です。そのため「デザインが気に入ったからという理由でそのサイトを愛用する」ことはあまり多くないのではないでしょうか。リアルなプロダクトは、手で触れて持ち歩くことで思い出や愛着につながりますし、友だちや家族など第三者に受け継ぐこともできる。そういった部分に、私はとても惹かれています。

内田 リアルでなければ感じられない魅力が確実にあると思います。デジタルはまだまだ視覚に頼る部分が大きいですが、匂いや触った感覚、たとえば食べ物であれば味など、フィジカルには視覚以外のすべての感覚で伝える力があります。時間による変化もフィジカルならではですよね。錆びたり汚れたりもしますが、磨き直したら新品とは違う良さがでてきたり……。そういうところも大好きなので、僕はフィジカルなデザインの道でキャリアを重ねていきたいと思っています。

橋本 また実際に制作を進める際に意識しているのは、プロダクトの存在を通してクライアントのメッセージがきちんと伝わるかという部分です。とくに重要なのが「コンセプト」。カタチをデザインする前に必ず造形のコンセプトを決めますが、そこにクライアントの特徴や魅力が反映されていないと、カタチもどんどん平凡になっていきます。たとえば化粧品であれば、その製品特有の成分がヒントになることもありますし、ブランドの歴史から紐解くこともあります。答えはそれぞれ違うのですが、しっかりと説明ができるコンセプトを作っていくことが重要だと思います。

内田 案件全体のコンセプトはプロジェクトに関わる全員で進めていくものですが、専門領域である「カタチ」に対してコンセプトをつくり表現するのは僕たちの役割。カタチを見せたときにコンセプトがきちんと伝わるものになっているか。それが、良い企画やプロダクトになっているかを判断するひとつの基準になっています。

――最後に、チームとして、また個人としてこれからチャレンジしていきたいことをお聞かせください。

橋本 やってみたい仕事はまだまだたくさんあります。まだ世の中に広まってはいないものの、良いモノづくりをしている方々が全国にたくさんいらっしゃるので、商品開発から関わり、ヒットさせるような取り組みにも関わっていきたいです。また個人的には、容器やパッケージのデザインだけでなく、中身のデザインにも興味があります。お菓子のパッケージと中身のお菓子のカタチを一緒にデザインするようなことも、ぜひ取り組んでみたいですね。

内田 博報堂グループが掲げる「生活者発想」を僕も大切にしていますし、色覚特性の当事者という立場も生かし、障がいのある方をはじめさまざまな属性の方に合わせたクリエイティブや企画づくりを行っていきたいです。そこから今までなかった発想や新たなカタチも生まれてくるのではないでしょうか。また個人としては、カタチだけでなく「色」の世界にも挑戦していきたい。自身の「特性」と「強み」をかけ合わせて、あらたな価値を生み出していけたらと思っています。

プロダクトデザインチームの作品や制作ストーリーを下記よりご覧いただけます。

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この記事の著者

松岡 亜希(マツオカ アキ)

フリーランスのライター&エディター。出版社勤務を経て独立。雑誌、書籍、Webサイト、企業広報などさまざまな分野で活動中。

http://pubapart.com/

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社博報堂プロダクツ

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2025/01/28 12:00 https://markezine.jp/article/detail/47680

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