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TikTok広告マーケティング最新事例&動向(AD)

高単価商材の認知・理解に貢献!日本HPに学ぶ、マルチファネルのTikTok活用

 日本HPは、最新のAIテクノロジーを搭載し高速処理やバッテリー効率等によって更に生産性の向上を実現するAI PC、HP OmniBook Ultra Flip 14を発表。その商品の認知・理解促進を目的に2024年10月頃にTikTok広告を活用した。その結果、ブランドリフト調査で、ブランド認知が6.4%、推奨意向が1.7%増加するなど、1台20万円前後する商品ながら生活者の興味関心を駆り立てることに成功。また、CTRなどその他のKPIも想定以上の数値を記録したという。本記事では、高単価商材であってもTikTok広告で効果を出す秘訣について、同社のマーケティング本部で活動する梶間氏、同社の支援をしたTikTok for Business Japanの近藤氏に話を聞いた。

TikTokクリエイターとの親和性の高さが活用の決め手に

――まず、AI PCの商品概要やターゲットについて教えてください。

梶間:AI PCは、文字通りPCにAIが組み込まれたもので、日本HPではOmniBookやEnvyなど、いくつかのモデルに採用しています。高速処理を支える確かなスペックとAI活用をサポートする先進テクノロジーを擁し、あらゆる作業をストレスフリーに実行できます。作業を早く、効率的に進めることで、真にやりたいことに多くの時間を割けられるようになります。

 モデルによっては最大15時間駆動できるので、充電器を持たずに出かけても問題ありません。また、レンダリングをはじめとした動画編集にかかる処理も高速に行うことが可能です。

 そして、AI PCの一番の便益は「やりたいことを実現しやすくなる」というものであり、あらゆる人の生活を豊かにする可能性があります。ターゲットも広く設定し、様々な方がAI PCを通じてなりたい自分になれることを願い、「なりたい自分を、起動しよう。」というキャッチコピーのもと、様々なプロモーションを行っています。

株式会社日本HP マーケティング本部 コンシューマーマーケティング本部長 梶間渉
株式会社日本HP マーケティング本部 コンシューマーマーケティング部長 梶間 渉氏

――誰もがAIの恩恵を受けられる魅力を持つAI PCですが、今回TikTok広告を活用するに至った背景について教えてください。

梶間:今回TikTok広告を活用した理由には、大きく分けて2つあります。1つ目はこれから伸びていくAI PC市場において圧倒的なブランドのマインドシェアを獲得するためです。

 2つ目は、AI PCというわかりにくい商品をTikTokクリエイターのパワーをお借りしてユーザーに伝えたいと思ったためです。今回発表されたHP OmniBook Ultra Flip 14は、TikTokの動画制作にも活用できる動画編集アプリ「CapCut」の一部の機能でAI処理による動画編集時間の短縮が可能となっているため 、TikTokユーザーやクリエイターとの相性が良い特徴があります。

 そのため、AIによるデータ処理速度やバッテリー効率の向上といったAI PCの特徴を、クリエイター目線で伝えていただければ、よりわかりやすく魅力が伝わるのではないかと思い、TikTok広告を活用することに決めました。

イベントページ制作パッケージでマルチファネル施策を簡単に

――今回は通常の広告メニューとは異なるものを利用したと聞いています。どのようなメニューなのでしょうか。

近藤:今回ご提案させていただいたのは「イベントページ制作パッケージ」です。一定の金額を広告出稿いただくことを条件に、クリエイターによる動画制作のサポート、TikTokで話題のハッシュタグへの協賛、イベントページの開設といったメニューを提供させていただきました(※)。

(※)詳細な条件については、TikTok for Business営業担当までお問い合わせください。

TikTok for Business Japan Global Business Solutions, Strategic Accounts, Client Partner, Tech and Telco 近藤 早記氏
TikTok for Business Japan Global Business Solutions, Strategic Accounts, Client Partner, Tech and Telco 近藤 早記氏

近藤:お客様の中には、「クリエイティブの制作はどうする?」「クリエイターのアサイン費用はいくら?」「そもそも何をどう進めればいいかわからない」といった悩みを抱えていらっしゃるケースが多くあります。

 そうした中でこのパッケージでは、私たちがキャンペーンの全体設計をサポートし、認知獲得から購入検討までのマルチファネルに効果的な施策を効率的に実現できます。

梶間:ご提案を受けた際は、立体的なプログラムだという印象を持ちました。リーチだけではなくエンゲージメントも獲得でき、話題化だけでなく購入の後押しにつながりそうと期待を持てました。

 また、今回の施策はTikTok上で人気のハッシュタグを活用する設計が盛り込まれており、TikTokで活動するクリエイターの力を借りやすい点も非常に魅力的だと感じました。

ブランド素材とクリエイター素材を組み合わせ、購入検討まで押し上げる

――今回はTikTokクリエイターの力も借りながら実施したとのことですが、どのような施策内容だったのでしょうか。

梶間:今回の取り組みでは、日本HPが用意したブランド素材と、クリエイター素材を組み合わせ、様々な広告メニューを活用しました。まず、ブランド素材のクリエイティブには、TikTokアカウントを持つアーバンスポーツ(BMXやブレイキンなど)の選手を起用し、「なりたい自分を、起動しよう。」というキャッチコピーが反映された動画を制作しました。

近藤:また、クリエイター素材では、今回の取り組みと相性の良いクリエイターを3組起用し、「AI PCがあった場合の理想の自分と、AI PCがない現実の自分」をテーマにしたクリエイティブを制作いただきました。これらをTikTokを開いた際に表示される広告メニュー「TopView」で配信し、圧倒的なリーチを実現しました。

 その後、ブランド素材とクリエイター素材をインフィード広告で配信してクリックと動画視聴の最適化を図りました。そして、カルーセル広告も別途実施し公式サイトへ誘導、購入の後押しにつなげる設計にしました。

近藤:そして、今回の取り組みでは、「#理想と現実」というTikTok内で使われていたハッシュタグを日本HP様にジャックしていただき、同ハッシュタグを付けて動画を投稿した方を対象に抽選でAI PCが当たるキャンペーンを実施しました。イベントページの制作はもちろん、ハッシュタグページの協賛も行うことで、AI PCに関連したUGCの創出を狙いました。

梶間:今回のキャンペーンでは認知拡大を第一の目標にしつつ、プレゼントキャンペーンを通して商品理解や検討といったミドルファネルへのアプローチも行っていきました。そのため一番のKPIはリーチ数、次点でエンゲージメントやクリック数を置きました。

ブランド認知6.4%、検索は1.3%上昇、マルチファネルに貢献

――今回の施策によって得られた成果について教えてください。

梶間:TikTok for Businessが提供するブランドリフト調査とサーチリフト調査を実施したところ、広告認知は7.3%、ブランド認知は6.4%上昇しました。また、サーチリフトに関しては1.3%増加を計測しており、非常に良い結果だったと感じています。

近藤:商品を人にすすめたいかどうかを表す推奨意向も、1.7%上がっており、通常上がりにくいとされる指標かつ20万円近くする高単価商材で、ここまで効果が出たのは我々も驚いています。

高単価商材のTikTok活用が上手くいった理由とは?

――今回の施策で得られた学びについて教えてください。

梶間:今回の施策でとても良かったと感じたのは「#理想と現実」というすでにTikTok上で盛り上がっているハッシュタグを活用したことです。

 プレゼントキャンペーンを実施しましたが、ユーザーから寄せられたクリエイティブは全体的にクオリティの高いものでした。これは馴染みのあるハッシュタグだったからこそ、ユーザーが親しみやすく、参加しやすい環境が作れたのだと思います。

 今後もAI PCのベネフィットをTikTok広告で伝えていきたいと感じる、手応えのある施策となったと感じています。

近藤:PCという比較的高単価な商材で、お客様のビジネスに貢献できたことは大きな学びとなりました。

@higedaruma_ みんなの理想の姿、教えて? みんなもHP Envy AI PCで検索してね! #IntelCoreUltra#IntelEvo #日本HP #なりたい自分を起動しよう #理想と現実 #PR オリジナル楽曲 - 髭達磨

近藤:「TikTok売れ」と呼ばれる現象は消費財や食品・飲料等、比較的低単価で購入しやすい商品に見られる傾向があります。

 私自身、日本HP様のサポートをさせていただくにあたり「高価格帯のPCに対して、TikTokは何ができるのか?」を考えご提案をさせていただき、施策実施中には何度も調整を繰り返しました。

 最終的に素晴らしい結果を生み出すことができましたし、TikTokの新たな可能性を引き出していただいた事例となったと感じています。

今後はより購買に効くプロモーションを

――最後に今後の展望について教えてください。

梶間:今後もTikTokを活用して、今回のような立体的なコミュニケーションを続けていきたいと考えています。

 AI PCは、各ユーザーに最適化されたパーソナルコンパニオン、つまり「相棒」のような存在で、趣味も仕事も、幅広く作業をサポートしてくれます。今回の施策で認知を広げることができました。ただ、まだAI PCは登場したばかり、今後も引き続き認知を広げる活動を続けつつ、AI PCの理解を深めていけるように努めたいと感じています。

 またTikTok広告の今後のアップデートにも期待しながら、積極的に新機能を活用し、より効果的なプロモーションに取り組んでいきたいです。

近藤:今回の施策では、購買ファネルにおける認知、比較・検討を引き上げるお手伝いができましたので、今後はより購買に近いファネルへの貢献を目指していきたいと考えています。

 TikTok for Businessは現在、TikTokとTikTok Liteを合わせて、日本国内で毎月3,300万人以上の方々にご利用いただいており、より幅広いユーザー層にリーチできる広告プラットフォームへと成長していますので、今後も日本HP様のビジネスを支援し、新たな成功事例を生み出せるよう尽力してまいります。

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この記事の著者

タカハシ コウキ(タカハシ コウキ)

1997年生まれ。2020年に駒沢大学経済学部を卒業。在学中よりインターンなどで記事制作を経験。卒業後、フリーライターとして、インタビューやレポート記事を執筆している。またカメラマンとしても活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:ByteDance株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2025/01/24 10:30 https://markezine.jp/article/detail/47878