マルイ、エム・データ、および西日本電信電話 岡山支店（以下、NTT西日本 岡山支店）は、NTT西日本の共創拠点LINKSPARKを活用し、TVメタデータを活用した販売促進施策の実証実験を実施した。

　TVメタデータとは、テレビ番組やCMの放送内容をテキスト化・データベース化したもの。広告マーケティングをはじめ、流通小売業界のリテールDX活用、金融業界のオルタナティブデータ活用など、幅広く利用されている。

　同実証実験は、テレビで紹介された商品情報を放送後すぐに各店舗に情報展開する、3社が構築した販売促進施策を試すもの。顧客に「テレビで見た商品がすぐ手に入る」という新たな購買体験を提供することで、地域に愛されるスーパーマーケットとしてマルイの店舗価値向上を目指した。

　実証実験の実施期間は2024年11月4日から11月24日まで、岡山県津山市内の一部店舗で実施された。TVメタデータのダッシュボードを構築し、テレビで紹介された商品情報を放送即日もしくは翌朝に各店舗に提供。各店舗では紹介された商品にPOPを設置して販促を実施した。実証では、販売点数の向上が見込まれる4番組を独自に選定。

　マルイは各店舗へのテレビ紹介商品情報の展開とPOP設置施策を実施し、エム・データはTVメタデータを提供、NTT西日本 岡山支店は企画およびプロジェクトマネジメント、ダッシュボードの構築、売上向上効果の検証を担当した。

　実証実験の結果、放送から2週間以内の対象商品の販売点数が11.5％増加。施策実施店舗では、POPの提示によりさらに11％増加することが確認された。

　特に施策を実施した商品は放送1週目の売上増加率が高いだけでなく、2週目でも継続的に売上増加効果があった。POPを提示することで番組未視聴者の購買に加え、来店者が放送内容を思い出し売上向上効果が継続したと考えられる。

　販売点数の増加だけでなく、顧客からも「テレビで紹介された商品が置いてあり、わかりやすかった」「利用者のニーズに沿った商品展開をしていることが感じられた」などの好意的な意見が寄せられた。3社は今後、より効果的な施策に具体化し本格的な実装につなげる予定だ。

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