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ファミリーマート、2025年度マーケティング戦略を発表/おむすびアンバサダーに大谷を起用した狙いは

推し活に注目し、店舗を聖地化/ファミマオンラインとして、ECサイトを大幅リニューアル

 3つ目のキーワード、「『あなた』のうれしい」は、コラボ・エンタメの両面で進化させるだけでなく、店舗外の売上強化も図る。

 まずコラボについて、2024年までもブランドとのコラボが多数行われてきたが、2025年度はさらに強化。「まだ発表はできませんが、驚きの新ブランドとのコラボも予定している」と足立氏は話した。コンビニエンスウェアでは、市場が大きいレディースアイテムを強化するほか、カテゴリー横断型のコラボ、キャラクターコラボも推進していく。

 またエンタメ強化の一環として、昨今注目を浴びている推し活を強力にサポート。その一つが「ファミマプリントでのサポート」だ。これは全国的なキャラクターやコンテンツに限らず、様々な地域で人気のグループやコンテンツ、アーティスト、スポーツチーム、個人にまで拡大。「ファミマプリントを、推し活のプラットフォームへと進化させていく」と足立氏は語った。

 さらに推し活の強化として、「店舗の聖地化」を促進。全国の店舗・プリンターを、様々なキャラクターやコンテンツでラッピングし、そこでしか買えない限定商品やファミマプリントを販売する。

「キャラクターやコンテンツの聖地としてファンの方々に、そこのファミマにわざわざ来る理由を提供します」(足立氏)

 加えて「『あなた』のうれしい」は、店舗外にも拡大。2024年度は、福袋をオンラインで販売したが、「ファミマオンライン」としてECサイトを大幅にリニューアルすることを明らかにした。すでにたくさんのECサイトがある中、足立氏は「普通のことはしないし、普通のものは売らない」と意気込みを語った。

大谷選手、ファミリーマートおむすびアンバサダーに就任。売上は前年比120%を超え

 後半は「本格感を打ち出す」の第一弾となる、おむすびキャンペーンの概要について。メジャーリーガーの大谷翔平選手が「ファミリーマートおむすびアンバサダー」に就任したことを発表。

 「おむすび二刀流、解禁」をキーワードに、「新作」となるぼんご監修のおむすびと、「名作」の大きなおむすびの新商品を展開。キャンペーン開始以降、おむすびの店舗あたりの売上が前年比120%超えに。これらの新商品は、発売から1週間で累計販売数300万個を突破した。

ぼんごは東京大塚にある創業60年以上のおにぎり専門店。ファミリーマートが2023年に導入したおむすび製造機は、ぼんごの握り方を参考に開発されているという。
「おむすび二刀流、解禁」キービジュアル
新作を監修している「ぼんご」は東京大塚にある創業60年以上のおにぎり専門店。ファミリーマートが2023年に導入したおむすび製造機は、ぼんごの握り方を参考に開発されているという。

 大谷選手をアンバサダーに起用した理由について、足立氏は次のように語った。

「本格感を打ち出す上で、世界のトップオブトップである大谷選手以上の方はいないかと思います。また大谷選手が無類のおむすび好きで、味を高くご評価いただきました。最後に、日本一のおむすびにしたいという我々の熱い思いにお応えいただきました」(足立氏)

大谷選手の人柄に合わせた広告ではなく、「ファミリーマートのキャンペーンを大谷選手に支援していただく」形を意識して作ったと足立氏は話した。CMの撮影はロサンゼルスで実施。大谷選手は撮影中に19個ものおむすびを食べたが、撮影終了後、本人の希望で準備していたおむすびを大量に持って帰ったという。
大谷選手の人柄に合わせた広告ではなく、「ファミリーマートのキャンペーンを大谷選手に支援していただく」形を意識して作ったと足立氏は話した。CMの撮影はロサンゼルスで実施。大谷選手は撮影中に19個ものおむすびを食べたが、撮影終了後、本人の希望で準備していたおむすびを大量に持って帰ったという。

 CMはテレビCMにとどまらず、様々なデジタル広告・SNSを通じて告知。キャンペーン期間中は横断幕ポスター、ファミリマートビジョンなど、店舗のあらゆる場所で「おむすび二刀流、解禁」を訴求していくという。

 なお、大谷選手は今回のキャンペーン以降も起用していく。足立氏は「みなさまに驚いていただけるようなコミュニケーションが続々登場予定です。ご期待ください」と、同パートを締めくくった。

(写真・素材:ファミリーマートPR事務局)

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この記事の著者

齋藤 ゆう(編集部)(サイトウ ユウ)

大学卒業後、広告代理店に入社しマーケターに。その後、事業会社に転職。金融・美容分野のマーケティング・企画・運営・セールスに携わる。2020年、翔泳社に入社しMarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/03/24 09:00 https://markezine.jp/article/detail/48772

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