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MarkeZine Day 2025 Autumn

「ショート動画」活用の最前線

群雄割拠の縦型動画時代、若年層に響くコンテンツを作るには?サイバーエージェントの専門チームに聞く勘所

意図的に話題化を狙った『今日好き』の施策

MZ:反響が大きかった施策をご紹介いただけますか。

平田:1つ目はユーザーの願望を企画に落とし込んだ事例として、ABEMAオリジナル恋愛リアリティーショー『今日、好きになりました。(以下、『今日好き』)』シリーズで成立した人気カップルが出演する、オムニバス形式のクリスマススペシャルムービーが挙げられます。カップル成立までは「ABEMA」本編で視聴できるのですが、SNSでそのアフターストーリーとなるコンテンツを発信。ユーザーの反応を見ながら制作しました。

 たとえば遠距離カップルは夜行バスで来るところから描くなど、付き合った後のカップルたちの日常を覗き込むようなコンテンツに仕上げました。ユーザーからも「この展開が見たかった」との感想が多く、会話が生まれていました。

 2つ目は、『今日好き』メンバーが出演するショートドラマの施策です。情報解禁時にあえてマスクで顔を伏せた状態にして、ユーザーの推測や議論を生むことを狙いました。普段通り「『今日好き』のメンバーが出ますよ」という予告なら「楽しみ」といったコメントが出る程度だったと思いますが、出演者を隠すことで意図的に話題化を仕掛けることに成功しました。

番組の既存ファンに加え、新規層の開拓にも注力

MZ:SNSクリエイティブスタジオでは一気通貫で縦型動画の企画から発信まで担っていますが、組織体制はどうなっていますか。

平田:現在のチームメンバーは4名で、全員が企画から撮影・編集・発信・運用まで全フェーズの作業に対応できます。役割分担は作業ごとではなく、ドラマやバラエティなどジャンルごとに担当を割り振っている形です。とはいえ、企画会議では全員で案を出し検討します。

 企画作りでは目まぐるしく変化するトレンドに追いつく必要があるので、とにかくいいと思ったものをアイデアの種として沢山チームで共有・分析しながら、100本ノックのようにコンテンツを作り続けています。

MZ:最後に、今後の展望を聞かせてください。

平田:設立後の1年間はとにかくチャレンジ数を増やすことを重視し、私たち自身も学ぶことからのスタートでした。これまでは既存ユーザーに楽しんでもらうことを最優先にしてきましたが、これからは今まで「ABEMA」の番組を知らなかったより多くの新規層への視聴きっかけを作り、「世の中のトレンドを生み出す」ことにも注力したいと思っています。

 今後も、時には外部のいろいろな方々とも協業していきつつ、クリエイティブの品質にこだわっていきたいですね。

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この記事の著者

那波 りよ(ナナミ リヨ)

フリーライター。塾講師・実務翻訳家・広告代理店勤務を経てフリーランスに。 取材・インタビュー記事を中心に関西で活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/08/05 09:00 https://markezine.jp/article/detail/49052

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