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注目マーケティングトピックス2025

デジタル広告・組織コンサルの大手2社と業務提携を発表、直後の代表・三浦氏に聞く「GOのこれから」


 サイバーエージェントとリンクアンドモチベーションとの業務提携を発表したGO 代表取締役の三浦氏をインタビュー。「広告業界の革命児」と呼ばれた同氏は、いまの広告業界をどう捉え、何を考えているのだろうか?

なぜ、どういう狙いで、2社との提携を実施したのか?

MarkeZine:今日はお時間ありがとうございます。GOは5月13日にサイバーエージェントとの業務提携を、翌日14日にリンクアンドモチベーションとの資本業務提携を発表しました。はじめに、この2社との提携に至った経緯、狙いについてお聞かせください。

三浦:今回の提携の一番大きな狙いは、クリエイティブの力で顧客の事業課題を解決する「クリエイティブソリューションファーム」としてのGOを完成させることにあります。

 GOは、「あらゆる社会の変化と挑戦にコミットすること」をミッションに掲げ、クリエイティブの力で様々な企業、社会の課題を解決してきました。たとえば、あるコンビニエンスストアの改革では「チャレンジするコンビニ」というコンセプトを提案し、新商品の開発からパッケージのデザイン、プロモーション施策まで幅広く併走しています。この例に限らず、改革の一歩目のアクションを起こし、コミュニケーション施策を仕掛けるところまでは、これまでも全力でコミットしてきました。

株式会社GO 代表取締役 三浦崇宏氏
株式会社GO 代表取締役 三浦崇宏氏

 ですが、もう少し先に進み、日々の集客を積み重ねていくとなると、どうしてもデジタルマーケティングが必要になってきます。ただGOはデジタルマーケティングのケイパビリティが弱い。そこで、サイバーエージェントとワンチームで対応できる体制を敷くことでこの領域を補い、上流から下流まで一気通貫でスピーディに対応できるようにしました。これがサイバーエージェントとの業務提携の大きな狙いです。

 もうひとつ、課題感、逆に言うと可能性を感じていたのが「組織変革」の領域です。たとえば、前述の「チャレンジするコンビニ」というコンセプトを掲げたならば、チャレンジを歓迎するような評価制度や社風など組織の開発まで、本来は我々が責任を持たなければなりません。組織コンサルティング業界のリーディングカンパニーであるリンクアンドモチベーションには、組織変革に対して体系化された技術と知識があります。彼らと手を組むことで、「外側の変革=ブランディング」と「内側の変革=組織戦略」を繋ぎ、本当の意味での事業変革を支援できると考え、今回資本業務提携に至りました。

MarkeZine:サイバーエージェントにとってはマス広告やブランディングの領域までカバーできるようになるという利点が、リンクアンドモチベーションにとっては組織戦略にクリエイティブの力をのせられるという利点がそれぞれあります。GOにおいては、企業の課題を解決していく際の実装力および実行力がより広く・深くなる印象を受けました。

三浦:ありがとうございます。GOとしてはさらにもうひとつ、今回の提携により、自社のクライアントリソースを増やしていきたいという狙いもありました。

 これを話すとよく驚かれるのですが、GOはこの8年間、1度も「営業」をしていません。営業機能なしに年間30億程度の売上を作れているのは、我ながら凄いことだと思いますが、「GOの三浦」以外に仕事の流入経路を作り、クライアントリソースを拡大できる仕組みを構築しなければならないと前々から考えていました。

 数千人規模の大企業2社とパートナーシップを組むことで、自動的に仕事が入ってきやすい仕組みが作れるだろうと考えたわけです。約40人のプロ集団として閉じて活動するのではなく、組織をオープンに広げることで、GOが発揮できるクリエイティブの力を社会により広く証明していきたいという思いもあります。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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MarkeZine(マーケジン)
2025/06/09 09:12 https://markezine.jp/article/detail/49127

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