SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Autumn

業界別SNSマーケティング戦略━━具体的なTipsで学ぶ成功のヒント

ホテル・観光業界のUGC創出は「体験価値」がカギ。口コミをさらに引き出すSNS活用術

ホテル・観光業界で口コミされる商品・サービスの3つの特徴

 ホットリンクでは、次に示した3つの要素のうち一つでもユーザーの期待値を上回れれば、UGCが生まれやすくなると考えています。

  1. 安い
  2. どこにもない
  3. カスタマーサービスに優れている

 たとえば、宿泊施設や観光プランの価格は、オンライン上で簡単に比較できます。「このホテルはお得」「このプランはコスパが良い」「ワンコインで綺麗な景色が見える」といった情報が、SNSを通じて気軽に発信・拡散されます。価格が手頃であればあるほど、「一度泊まってみよう」「とりあえず行ってみよう」と考える人が増えるため、体験者の母数も自然と増加し、UGCも生まれやすくなります。

 そして、重要なのは、ユーザーに「この価格でこの体験ができるのはすごい」と感じてもらうことです。価格以上の満足感や期待値を上回る体験があってこそ、良質なUGCが拡散していきます。単に「安いだけ」ではなく、価格と質のバランスが重要です。

 一方で、「どこにもない」は、他では味わえない特徴的な体験をどれだけ提供できるかがカギになります。唯一無二の景観、特別なアクティビティ、こだわりの料理など、他にはない魅力があれば「〇〇のために行ってみた」「ぜひ〇〇を体験してほしい」といった投稿が増えやすくなります。

 もしも自社のサービスが「安い」「どこにもない」のいずれにも当てはまらない場合でも、スタッフのホスピタリティや柔軟な対応を通じて、「あの対応が良かった」「また行きたい」と思わせることが、UGC創出のきっかけになります。顧客の期待値を感情面で上回ることが、SNSに投稿される動機につながるのです。

ホスピタリティ
©Masaharu Shirosuna - stock.adobe.com

 各要素が突出していなくても、複数の要素が組み合わさることで、UGCにつながる印象的な体験へと昇華されるケースもあります。たとえば「価格が手頃な上に、スタッフの対応が丁寧」「景色の美しさだけでなく、細やかなサービスにも感動した」といったように、単体では目立ちづらい特徴も、掛け合わせによってユーザーの心に残る体験へと変わっていきます。

 そのため、「3つの要素のうちどれが強みか」を見極めることはもちろん、組み合わせによって総合的な体験価値をどう高められるか、という視点を持つことも重要です。

 繰り返しになりますが、ホテル・旅館、旅行・観光業界は、「どのような体験をしたか」がUGCの数や内容に直結します。続いては、さらにUGCを増やしていくためのSNS施策をご紹介します。

次のページ
口コミの創出に寄与するSNSの施策例3つ

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
業界別SNSマーケティング戦略━━具体的なTipsで学ぶ成功のヒント連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

山本 明生(ヤマモト アキオ)

株式会社ホットリンク ソーシャルメディアマーケティング本部 本部長

新卒で大手旅行代理店に入社。会員戦略・インバウンド事業を担当。2021年、ホットリンク入社。前職では複数のプロスポーツチームへのSNSコンサルティング・運用を実施。ホットリンク入社後は、食品・外食・小売・通信など幅広い業界においてアカウ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2025/08/04 08:00 https://markezine.jp/article/detail/49564

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング