AIの登場によるオウンドメディアの役割の変化
従来、オウンドメディアは検索エンジンからのサイト訪問を主軸とした集客戦略が中心でした。ユーザーが特定のキーワードで検索し、検索結果から適切なページを選んで情報を収集するという流れにおいては、検索キーワードに対応するコンテンツを制作し、検索結果で上位に表示させることで、一定のサイト流入が見込めました。
しかし、ChatGPTをはじめとする生成AIの登場により、この構図は変わりつつあります。AIが複数の情報源を参照し、ユーザーの質問に対して適切な回答を瞬時に提供するため、検索からサイト内の情報収集・分析するまでの一連の流れを、AIが代行するようになっています。

この変化により、検索キーワードに対応するコンテンツを制作するだけでは、AIに代替されてしまう可能性が高まっています。
一方、ナイルが2025年3月に行った「生成AIの信頼度に関するアンケート調査」では、実に8割以上のユーザーが「生成AIを使う際に他の情報源で裏取りをする」と回答しています。

そして、生成AIの回答を裏取りする際、最も多く利用されているのは「検索エンジン」です。

このアンケート結果からも、生成AIが検索エンジンから利用者を奪うというよりも、併用されている構図が見えます。
AI検索が登場したことで、オウンドメディアは「一般的な回答よりも、より信頼性の高いコンテンツが求められるようになった」といえるでしょう。今後は、AI検索と共存する前提でオウンドメディア戦略を設計することが求められます。