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マーケティング最新事例 2025(AD)

5年で売上20倍「ARAS」のMeta広告戦略 獲得広告の“伸び悩み”を打ち破った2つの方針とは?

インハウス化で代理店費用をクリエイティブに再投資

――現在、広告運用をインハウスへ移行されたそうですが、どのような背景があったのでしょうか。

石川:初売りの成功を経て、「もはや大事なのは運用テクニックではなく、クリエイティブそのものだ」という結論に至りました。ASC中心の運用環境では、成果の7〜8割がクリエイティブの質と量に依存します。そのため、代理店に依頼していた細かい運用調整よりも、内製によるクリエイティブ制作の強化に投資すべきだという判断に至ったのです。

田島:インハウス化にあたっては、「最適化スコア」をご利用いただきました。この機能は、いわば広告アカウントの健康診断のようなもので、広告アカウントの状態を0〜100点で評価し、パフォーマンスを上げるための推奨アクションをAIが提案します。

画像を説明するテキストなくても可
「最適化スコア」の画面イメージ
※クリックすると拡大します

田島:最適化スコアには、テストによりキャンペーンのパフォーマンス向上が実証された推奨事項が表示されます。ARASのインハウス化の初期フェーズでも、社内で何を具体的にアクションすべきか、迷った時にも指針として非常にうまくご活用いただいていました。

石川:インハウス化当初は、特に参考にしました。ただ、提案を鵜呑みにするのではなく、田島さんに相談しながら提案の意図を深く理解した上で活用するようにしています。

――クリエイティブの制作体制はどのように構築されているのですか。

石川:クリエイティブ制作のパートナーとチームを作り、月に50〜100本のクリエイティブを制作しています。ファネルや訴求内容によって最適解は変わるので、まさに「答えなき戦い」です。

 だからこそ、配信結果を基に一緒に考える体制が不可欠だと感じています。パフォーマンスが良い時は放置して、悪い時にはチームで深く議論しクリエイティブ改善につなげています。

――インハウス化を実践して感じた課題はありますか。

石川:1つ難しいのは、社内の「規律」をどう保つかです。代理店がいると月次レビューなど振り返りのリズムが生まれますが、内製だけだとどうしても甘えが出てしまう。現在は定期的にMetaの担当者の田島さんと壁打ちする機会を設けたり、チーム内で週次の振り返りを徹底したりと、オペレーティングディシプリンを保つ工夫をしています。

テクノロジーの先に描く、ものづくりと地域の未来

――今後の展望についてお聞かせください。

石川:今回の成功は、テクノロジーを正しく理解し活用できたからこそです。次は、この学びを商品開発やブランド体験全体に広げていきたいと考えています。

 僕たちが大切にしているのは、故郷・石川県加賀市のものづくりの未来です。消滅可能性都市に指定された地域の伝統技術を、どう次世代につなぐか。そのために、AIなど最新のテクノロジーを貪欲に取り入れていきます。

 ただ、忘れてはいけないのは「何のために使うのか」という思いです。テクノロジーに踊らされるのではなく、僕らの技術や地域の文化とどう組み合わせるか。AIを見るほど「人の価値とは何か」を問われ、僕らの思想が試されていると感じます。

田島:今回のARASさんの事例が示すのは、「テクノロジーは手段であり、その先の目的が重要」ということです。私たちは、パフォーマンス向上のノウハウだけでなく、広告主様がビジネス戦略を描く際に 「なぜその施策を行うのか」 「どんな顧客に届けたいのか」等を明確にしながら、ブランドにとって最適な広告活用をご支援したいと考えています。

石川:我々のような中小企業でも、正しくテクノロジーを理解し活用すれば、大きな成果を上げられる。そのことを、同じように挑戦する事業者の方々に伝えられたら嬉しいですね。

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この記事の著者

堤 美佳子(ツツミ ミカコ)

ライター・編集者・記者。1993年愛媛県生まれ。横浜国立大学卒業後、新聞社、出版社を経てフリーランスとして独立。現在はビジネス誌を中心にインタビュー記事などを担当。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:Facebook Singapore Pte. Ltd.

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2025/12/18 10:00 https://markezine.jp/article/detail/50064

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