SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

今どきシニアの消費行動大解剖

年間支出11万円超、平均推し歴14年!「シニア市場」の解像度を上げる“推し活”のインサイト

推しは人をつなぐ。会話が増える、笑顔が増える

 推し活は個人の内面だけでなく、コミュニケーションの形も変えています。「推しを誰かに話す」と答えた人は95.9%。秘密にしている人はわずか4.1%です。

  • 「母と好みが似ているので話題の共通点が増え、会話が多くなった」(63歳)
  • 「次のライブはどこに行こうかと主人との会話が楽しくなった。年を取ってからの友達もできた」(71歳)

 推し活は、当該世代にとっても“会話の共通言語”。家庭内や友人関係で笑顔や交流を生むきっかけになっています。社会的孤立を感じやすい年代において、“推しを語る”ことが心理的なつながりを生み出している点は見逃せません。

 「推し」は単なる偶像ではなく、人と人をつなぐソーシャルな存在へと進化しているのです。

応援が次の市場を作る シニアの未来像

 推し活は、誰かを応援することで自分を元気にする行為です。この世代にとって、“応援する力”は“生きる力”に直結しています。

 今後、推し活は「消費」と結びつきながら進化していくことでしょう。共感の輪を広げるプロセスそのものが経済を動かし、推しを中心にしたコミュニティ形成や体験型イベントは、シニア市場の新しい原動力になり得ます。

 推しを持つことが、人生後半を豊かに生きるためのエネルギー源になっています。「推し活をしている人は、していない人よりも幸福度が高い」というデータもそれを裏付けます。

 誰か/何かを応援する気持ちが、次の市場と新しい生きかたを作っていく。そんな輝かしい未来が、すぐそこまで来ています。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
今どきシニアの消費行動大解剖連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

梅津 順江(ウメヅ ユキエ)

ハルメク 生きかた上手研究所 所長

2016年3月から現職。主に年間約900人のシニアを対象にインタビューや取材、ワークショップを行い、誌面づくり・商品開発・広告制作の糧になるインサイトをつかんでいる。時代や世代も捉えて、半歩先の未来も予測している。著書に「消費の主役は60代 シニア市場最前線」(同文舘出版)な...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2025/11/11 09:00 https://markezine.jp/article/detail/50083

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング