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第2回 検索連動型広告の導入・基本


検索連動型広告の誕生

 この画期的な仕組みは、1997年に設立されたアメリカのGoTo.comという会社が編み出したもの。GoTo.comは当初、同名の検索エンジンを運営していた一企業に過ぎませんでした。しかし、斬新な広告モデルの開発により、1999年にはNASDAQ上場、2001年にはOverture Services(現Yahoo! Search Marketing)に社名を変更、翌年にはオーバーチュア株式会社を設立し、2002年12月から日本でのサービスが正式開始されるに至りました。

サービス開始当初のGoTo.comトップページ。

 一方Googleも、2000年には「AdWords」というサービス名で検索連動型広告を開始、日本にも2002年9月に上陸を果たしています。

 そして現在、世界の検索連動型広告の市場はこれらのサービスに二分される形となっており、日本市場においても、類似サービスは数多くありますが、オーバーチュアの提供する「スポンサードサーチ」とGoogleの提供する「アドワーズ広告」が、市場の大多数のシェアを占有しているといっていいでしょう。

 その背景には、国内検索サービスの利用動向も大きく影響しています。2006年の『インターネット白書』(インプレス)の調査データによれば、ユーザーが最も利用している検索サービスは、「Yahoo!」の52.0%に対し、「Google」が31.7%となっており、この2つの検索サービスだけで全体の8割以上を占める結果となっています。そのため、Yahoo!の検索結果に広告枠を持つ「スポンサードサーチ」と、Googleの検索結果に広告枠を持つ「アドワーズ広告」がユーザーへのリーチ率が高く、市場における優位性も高くなっているというわけです。

 これから検索連動型広告を開始しようと考えてらっしゃる方は、まずはこの2つから取り組んでいくのがよいと思います。

どのサービスプロバイダを利用するか

 では、オーバーチュアとGoogle、それぞれの広告配信先に話を移していきましょう。以下の図を見てください。Googleにもオーバーチュアにも、それぞれ広告の配信先となるパートナーサイトがあります。GoogleならGoogleだけ、オーバーチュアならYahoo!だけという訳ではないのですね。

 どの検索エンジンが、どんなパートナーサイトを持っているのかを知ることは、効果的な広告の露出を考える上で重要なポイントになります。極端な例になりますが、「「NIKKEI NET」のサイト上で検索するようなユーザーにぜひともリーチしたい!」というような場合には、Googleの「アドワーズ広告」を利用するべきでしょう。

 Yahoo!の検索エンジンを利用するユーザーは、一般にネットやパソコンについてあまり詳しくない人たちが多いといわれています。それに対し、Googleユーザーは、IT関連情報について高い関心を持った人たちが多いといわれています。このことを考えると、PCの自作用パーツなどの商材を扱うのであれば、Googleに出稿できる「アドワーズ広告」のほうが適しているとも考えられます。

 潤沢な予算が見込まれる場合を除いては、導入当初から複数のサービスプロバイダーを利用することは難しいかもしれません。Googleかオーバーチュア、二者択一を迫られる場合には、まず配信先を元に判断するのがよいでしょう。

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この記事の著者

梅澤 俊雄(ウメザワ トシオ)

2004年東大法卒。2005年アウンコンサルティング入社。検索エンジンマーケティング(SEM)コンサルタントとしてクライアント支援に尽力。その後、業界別市場予測レポート等、各種レポーティングや執筆に従事。英・仏・露・羅語等を駆使し、各国のネット 動向へアンテナを広げる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/01/09 11:27 https://markezine.jp/article/detail/503

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