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MarkeZine Day 2026 Online

MarkeZine Day 2026 Spring

「攻めと挑戦のSNS」で事業貢献 ANAと講談社・VOCEが事例とともに語る運用設計と評価軸

なぜANAは「極寒の新千歳空港」動画をアップした?

 セッション中盤、話題は2025年度のSNS運用において「力を入れたこと」「やめたこと」に移った。

 ANAではSNSコンテンツ企画において、50社以上あるグループ会社の広報との連携を強化してきたという。パイロットやCAのほか、整備や空港業務など多様な現場から発信したい内容を企画に反映させるため、広報部主体で各社と企画会議を行い、コンテンツを制作してきた。

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 たとえば、YouTubeで配信したボーイング777のパイロットの密着動画もその一つ。上村氏によると、同社のパイロットは原則的に航空機のライセンスを同時に1機種分しか持てないことから、自らが担当する航空機に思い入れがある。パイロットが出演し、熱い思いを語りたいというニーズから制作されたのがこの密着動画だ。上村氏は「社員の思いを伝える場を提供したことで、航空ファンだけではなく社員のエンゲージメント向上にもつながっている」と語る。

 また、「極寒の新千歳空港」の特集動画では過酷な業務をあえて扱っている。人事採用担当者からの「入社後のギャップを埋めるため、タフさを求められる仕事でもやりたいと思う方に入社していただきたい」という声から制作したという。評価については、再生回数などの数字だけにこだわらず、社員のエンゲージメントや、5年後の採用への寄与などを見ているという。

 これを受けVOCE編集部の髙橋氏は、「視聴者向けに中の人を出すという企画は多いが、逆に社内からそのニーズが湧いてくるのは意外」と指摘。普段はSNSを支援する立場である本門氏も「一般的に『中の人を出しませんか』という提案は支援会社でもよくある。中の人は出たくないということが多い中で、視聴者に向けて何かやりませんかとお話しすることが多い」と述べ、ANAが持つ社内での共創という強みを浮き彫りにした。

群雄割拠のSNSで負けない見せ方と独自性の追求

 続いて、VOCEが注力したことは大きく分けて2つある。1つは「トレンドに合った見せ方」だ。VOCEではショート動画に関しては美容新製品の紹介が主なコンテンツとなっている。以前は、たとえば新製品のアイシャドウやチーク、リップなど視聴者にとって色味が気になるアイテムであれば腕に塗ってゆらゆらと動かすカットを用いるなど、わかりやすく情報を届けるような動画が主流だった。しかし、状況は変わってきたという。

 「今はSNSも群雄割拠です。真面目なだけの投稿はなかなか見てもらえないようになってきました。わかりやすさだけでなく、トレンドに合った『今っぽいテンポ感』を大事に撮影、編集をするように心がけています」(髙橋氏)

@voce_magazine #キャンメイク の平成コスメが限定復刻します!!2015年発売したのですが覚えていますか...?🤔 #コスメ紹介 #リップ #平成女児 ♬ オリジナル楽曲 - VOCE(ヴォーチェ)

 同様に、静止画に関しても工夫がある。たとえば昨今求められるより充実した情報量を意識したり、人気の投稿形式であるメイクレシピもレギュラーモデルが手掛けた内容で発信したりするなど、トレンドを積極的に活用している。

 もう1つの注力ポイントは「VOCEだからこそ作れるコンテンツ」の徹底だ。たとえばブランドの発表会に出席するタレントへの取材でも、単にイベントはどうでしたかと聞くのでは独自性がない。動画がタレントによる思いがけない「ささやきボイス」から始まるなど工夫のある見せ方をすることで、タレントのファン、美容好きのファン、そしてVOCEのファンを増やしている。

 では、これに対して「やめたこと」はなんだろうか?

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「美容インフルエンサーを意識しすぎない」VOCEの線引き

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この記事の著者

佐々木 もも(ササキ モモ)

 早稲田大学卒業後、全国紙で約8年記者を経験。地方支局で警察や行政を取材し、経済部では観光や流通業界などを担当した。現在は企業のオウンドメディアの記事企画や広報に携わる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2026/04/27 08:00 https://markezine.jp/article/detail/50600

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