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インターネット見聞録

10年後にあのサービスはどこまで成長しているのだろうか?
これから注目のサービスを見つめてみたよ2008年秋のはじまり


スマートさとは真逆の“力技”

 さらに、他人のデータを使うときにはウェブサービスらしいクールさを見せていたGoogleが、いざ自前でデータを作成しはじめるとそういうスマートさとは程遠く、いかにも「アメリカです」といわんばかりの資金力にものをいわせた物量作戦で展開しているところも興味深い。

 ひたすら電気自動車を走らせまくるGoogleストリートビューもそうであるし、米国のGoogle Book Search(ブック検索)でも、図書館と提携して片っ端からスキャナにかけるという力技を見せつけているようだ。

 また、Book Searchでデータ化する本の著作権をあまり考慮してないらしいというのも、Googleストリートビューがプライバシーをそれほど考慮しているように見えないところと合致しているように思える。

 そういえば、Googleストリートビューがプライバシー問題を指摘されている最中に、たまたま日本法人のポリシーカウンセルという方が政府系の審議会で(ストリートビューについての話ではなかったにせよ)日本人のプライバシー意識に対して不用意な発言をしたことも、火に油を注いだところがなきにしもあらず。

 そういった脇の甘い発言も含めて、やり方次第でGoogleはもっと穏やかにサービスを展開できたのではないだろうか。

 たとえば、なぜいきなり細かい路地の映像まで一気に公開したのか。

 最初は国道だけでも全国展開し、それから主要地方道、観光地の路地…、と徐々に網目を細かくしていけば、ユーザーが初手から拒否反応を示すということも少なかったのではないかとも思える。それがベストな方法かはわからないが、残念な感があるのは否めないところである。

 mixiのコミュなどを見ると、沖縄や中京方面で「Googleステッカー付きプリウス」が観測されており、今後もサービス提供地域は広がっていくことが想定される。一方で、反対派も決して矛を収めたわけではない。今後に禍根を残しつつ第2ラウンドに突入しようという秋である。

次回予告:Goole Chromeで萌え擬人化「ちょろめたん」を急げ!

 ということで、続いてGoogleが9月3日にリリースした新型ウェブブラウザ「Google Chrome」(非公認愛称「ちょろめ」)を使ってみて、すげー! はえー! やっぱGoogleってマジパネエ。感動した! とか書くつもりだったんですが、Googleストリートビューの話だけで編集部から指定された予定の文字数をオーバーしてしまいました。

 あとmixiのOpenIDとかそのあたりからソーシャルサービスの動向も探ってみたいと思っていたのですが、紙面も尽きたところで(紙じゃないですが)次回に続きます。ひっぱってすみません…。

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モーリ・タロー(モーリ タロー)

フリーダムなIT系編集者・ライター
90年代半ばからIT系書籍編集者として『FreeBSD徹底入門』『ウェブログ入門』『教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書』などを手がける。
2008年に独立し、ソーシャルメディア、オープンソース関連を中心に執筆活動を行う。
2012年4月から、株式会社はてな シニア・エディター。

●hatena: http://www.hatena.ne.jp/mohri
●twitter: http://twitter.com/mohri
●Facebook: http://www.facebook.com/imkt5l

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MarkeZine(マーケジン)
2008/09/16 11:48 https://markezine.jp/article/detail/5369

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