「漏洩していること」にも気がつかない危険がある
そして、メールアドレスなど個人情報漏洩のリスクに対しては、メールマガジンの入稿時に、管理画面の操作を行うスタッフの認証方法として、ハードウェアキー認証を採用しているという。通常、IDパスワード認証が一般的であるが、推測されやすいものが設定されていたり、退職者のパスワードの削除や定期的な変更がなされていなかったりと管理の漏れが多い。そもそも漏洩している可能性すらある。一方ハードウェアキー認証となれば、複製できず漏洩もしない「物理的なキー」の存在管理を行うだけで済む。
なお「スターメール」で使用されているハードウェアキーは、通常のUSBキーとは異なり、専用チップが搭載されているため中味を取り出すことは不可能だという。たとえ、物理的に紛失しても、当該のネットワーク内で使用しない限り、アクセスすることはできない。
西郡氏は「ハードウェアキーは、物理的に紛失していることに気がつきやすいため、迅速な対策をとりやすい。しかしながら、一般的なIDパスワードの場合、漏洩していることはもちろん、不正なアクセスがあることなどにも気がつかないことが多く、被害が出てから問題があったことに気づかされる。現場における管理意識を高めるといった面からも、『スターメール』の独自のセキュリティの精度が評価されている」とセキュリティの堅牢さについても訴求する。
多数の地道な機能があることで価値の向上につながる
そして、こうした不達や遅延、スパム化対策、セキュリティに関する対策などの他に、「スターメール」に搭載された多彩な機能について紹介が行われた。たとえば、深夜帯を避けたり、メールの配信時間を設定することができる機能や、メールの本文に名前などの属性情報を差し込む機能、ユーザーの属性データを利用し、セグメント別のメール配信を行う機能などその細やかさについても「スターメール」の特徴であるという。
西郡氏は「自動配信とはいえ、こうした一つひとつの細やかな機能を活用して、お客様のニーズに合ったメールをお送りすることがやはり基本だろう。ユーザーの価値向上を実現するメールであろうとすることが重要である」と訴え、「メールの効果を上げるために、システムの中で多数の地道な機能が動いていることを紹介してきたが、それらの存在をお客様に感じさせないような製品づくりに取り組んでいきたい」と今後の展望について語った。