迷惑メールの氾濫、それに伴う特定電子メール法の改正などにより、広告メールは以前より届きづらく、配信しづらい状況にあると感じている運用担当者の方も多いのではないだろうか? 今回はそうしたメール不到達の実態や、法に遵守した適正な運用を行うために気をつけておくべきポイントを、エイケア・システムズ株式会社の山下英樹氏に伺った。【メールマーケティング特集ページ、絶賛公開中!】
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- ケーススタディで学ぶ「改正特電法」
- 資料請求やアンケート記入時に記載してもらったアドレス。送っても大丈夫?
- 名刺交換させて頂いた方には、広告メールを配信しています。
- 法改正される前からのお客さまには、引き続きメルマガを配信しています。
- 企業合併。オプトインは取り直さなくてもいいですよね?
- 予約確認などのトランザクション系メールに広告要素を含んだコンテンツを入れています。
- 通知をせずにメルマガの配信元アドレスだけ変えたのですが?
- オプトイン時の記録は、登録画面を保存するようにしています。
- 特電法に書かれているとおり、オプトイン時の記録保存は1ヶ月間だけで大丈夫?
- ユーザー不明エラーが返ってきたアドレスに送信し続けても大丈夫?
メール配信が抱えるリスク
送り手側からアクティブに情報発信できるプッシュ型サービスとして、ECサイトをはじめ様々な業態の企業が、会員への情報提供やサイト誘導のために活用しているメール。しかし、その特性から近年迷惑メールが急増。いまや電子メール全体の約80%が迷惑メールと言われ、これに付随したさまざまな問題も発生している。
まず最初に、企業のコンプライアンスの問題が挙げられる。法の実効性や規制の強化を目的として、2008年12月より改正された特定電子メール法(以下、特電法)。これにより広告メール配信者は、以前よりさらに厳正な運用を求められることとなった。この法改正へのメール配信者の関心は高く、昨年11月に総務省の神谷征彦氏が講師を務め開催された「改正特電法に関するセミナー」(主催:エイケア・システムズ)には、定員をはるかに上回る140名の参加希望者が殺到した。その一方で、今年2月には、未承諾で広告メールを大量に送信したとして、初の行政処分も行われている点も見逃せない(参照記事 日経ネット:「出会い系」業者を処分、迷惑メールを未承諾で大量送信)。
また、ユーザーへのメール到達率にも問題が起きている。ISP(インターネットサービスプロバイダー)や携帯キャリア各社では、それぞれ迷惑メールを防止するために、さまざまな仕様や機能を実装。そのため、それらに対応したコンテンツや配信システムが整っていない場合、たとえ同意を得た広告メールであっても迷惑メールと判断され、ユーザーに届かない可能性もある。
今回は、こういった問題に対処し、メールを適正にそして確実にユーザーに届けるために気をつけておくべきポイントを、エイケア・システムズ株式会社の山下英樹氏に伺った。

山下氏は、同社が提供するASP型メール配信サービス「MailPublisher」の開発者。現在は、製品開発やサービス運用などの業務を取りまとめる傍ら、各種ベンダーや関係省庁などによる「迷惑メール対策推進協議会」のディスカッションにも参加し、健全なメールマーケティング運用の推進・研究を行っている。
特電法の改正3つのポイント
昨年12月に施行された「改正特電法」により、受信者が望まない迷惑メール、及び広告メールに対する規制が強化された。この改正によるポイントは大きく分けて次の3つ。
- オプトインの義務化
- オプトイン時の記録保存の義務
- 適用範囲の拡大
「改正のポイントは、オプトイン方式の導入と、その際の記録の保存。また、規制や処分される対象が、送信者だけではなく送信委託者にも拡大しました。これまでは、メールの発信元が処罰の対象にしていましたが、これからはその送信委託者も適用範囲になるので、たとえば、国内の事業者が海外の送信事業者にメール配信を依頼していた場合であっても、国内の委託者も処罰されます」
今回の特電法改正は実効性の強化が第一の目的であり、迷惑メールを減らし、適正な運用を実施している企業の信頼性を高めるという意味では歓迎すべきことだ。しかし一方で、記録保存の義務化などは自社のシステムでメール配信を運用している企業に大きな負担になることも事実。ダブルオプトイン機能や記録保存機能を実装している配信サービスもあるので、あらためて配信業務のアウトソースを検討してみるのも良いだろう。
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大正谷 成晴(オショウダニ シゲハル)
1973年生まれ。フリーランスライター・エディター。2001年よりビジネス誌を中心に活動を開始。現在に至る。趣味はサイクリング、料理、投資。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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