PDCAサイクルを活用する仕組みをバックヤードに標準搭載
ECショップの機能や快適性の向上は、サイトの表面だけのリニューアルで実現できるわけではない。
例えば、バックヤードで「キーワードと合致商品の一覧」をストレスなく見ることができてはじめて、検索枠の精度を上げるための作業ができたように検索ワードとユーザーのヒット数、購入の関係を把握するにしても必要な機能が搭載されていることが、運営担当者を支援するにあたって最低条件となる。
HIT-MALL Ver.3では、管理ページを開くと「目標」と「達成度」が表示される。担当者は常にそれを意識しつつ、都道府県別の購入情報やリピーターの購入率などさまざまなデータを見ながら、施策に反映することができる。
「もちろん、さまざまな分析ツールとEC運営ツールを併用すればできないことはありません。しかし、いくつものツールを立ち上げて作業することがお客様にとって大きなストレスとなるのは面倒であり、ついついおざなりになりがちとのことでした。しかし、HIT-MALL Ver.3ではその作業がシームレスにできるため、こまめに作業しやすい。結果、ECサイトに不可欠なPDCAサイクルが自然と回っていくようになりました」アイテック阪急阪神株式会社の江原氏(写真右)は強調する。
スピーディーな効果検証を実現
その簡便さが象徴されるものとしては、まず「メルマガ」の発行があげられるだろう。
例えば「T-SHOP」の場合、ファンの在住地域によって売れる商品が異なる。遠征先の地方に「アウェイユニフォーム」をおすすめしたいとなれば、その地域に在住のユーザーのリストだけを抜き出してメルマガを配信すればよい。そして、その結果は集計されてレポートとして表示され、購入率などの”効果”を把握できるというわけだ。
「メルマガの効果測定の他、バナーやリスティングなどの広告効果も管理画面から閲覧できます。購入データが蓄積する、それを分析する、属性に合わせてメルマガなどを配信する、そしてそれを測定する。こうした一連の作業がHIT-MALL Ver.3上でシームレスにできるわけです」(江原氏)
機会損失を防ぐ、在庫管理機能の大幅強化
そうしたデータと人の作業との連携という意味では、「在庫管理」も今回のリニューアルで大幅に強化された機能である。つまり、ある商品の購買数や在庫数を画面上で把握できるだけでなく、設定値に応じてアラートが表示される仕組みになっている。つまり、在庫数が少なくなれば自動的に通知され、発注担当者が迅速に対応できるため売り逃しを防ぐことができるというわけだ。
「スムーズな発注が可能になったことで、品切れや在庫の持ち過ぎを防ぎ、商品回転率が劇的に改善されました。さらに入荷するとお客様には『入荷お知らせメール』が届く仕組みになっているため、在庫についてのお問い合わせが激減し、作業負荷が減ったことも大きな効果でしたね」(江原氏)
サイト管理者と発注担当者、そして商品発送担当者といった関連部門が情報を共有し合うことで作業効率が上がり、ミスが減少する。結果として、ユーザーが快適に買い物を楽しめるようになり、サイトロイヤルティが上がる。さらに、簡便に情報共有ができるようになったことで、担当者だけでなく管理層や経営層とのコミュニケーションもスムーズになったという。