小手先の分析テクニックだけではビジネスにつながらない
はじめまして。本日よりMarkeZineにて連載を開始する、小川と申します。
まず、自己紹介をさせていただきますと、私は株式会社リクルートにて、全社のアクセス解析サービスの選定・導入・運用を担当しております。弊社の場合、PCサイト、モバイルサイトを合わせ100サイト以上を運営しておりまして、その中で日々いかにアクセス解析サービスを「使ってもらうか」という事を考えて働いています。個人的にも「リアルアクセス解析」というブログでアクセス解析に関する記事を書いたり、「アクセス解析イニシアチブ」という団体でオンラインコンテンツの作成を行ったりしています。
この連載ではアクセス解析担当者向けに、どのようにアクセス解析を選定、導入し、活用をしていくか? という点を時系列で紹介していければと考えております。
- 我が社はアクセス解析を使える体制や条件が整っている?
- アクセス解析サービスはどのように選定するのが良いのか?
- ベンダーに聞くべき質問やアクセス解析にかかる本当のコストは?
- 会社から決裁を貰うために必要な情報は?
- 実装時の注意点やテスト方法は?
- 運用で発生する業務と対応方法は?
- 利用者の教育をどのように行っていくのか?
といった点が気になる人は、ぜひご覧いただければと思います。
また、この連載では「こういったKPIを設定して、この軸で見た方がよい」とか「この数字が下がってきたらこういう対策をサイトに施してみよう」といった分析手法の話はほとんど出てきません。「アクセス解析が現場で認知・活用され、サイトの効果や改善が数字で語られ、経営判断に使われる」というような世界を目指すために何が必要かを解説していきたいと考えています。
そこで、本連載では以下の内容を書いていきます。
- 検討プロセス1 まずは無料アクセス解析サービスを入れてみよう
- 検討プロセス2 無料アクセス解析サービスを導入する目的
- 検討プロセス3 有料アクセス解析サービスのメリット
- 検討プロセス4 有料アクセス解析サービス導入している理由―ある企業の事例―
- 選定プロセス1 要件のまとめ 及び 最初の絞り込み
- 選定プロセス2 ベンダーに質問するべき15個の項目
- 選定プロセス3 有料アクセス解析サービスっていくらかかるの?
- 選定プロセス4 無料トライアルで見るべきポイント
- 選定プロセス5 料金交渉のポイントとSLA
- 選定プロセス6 決裁承認のための資料作り
- 導入プロセス1 要件定義
- 導入プロセス2 タグ設計
- 導入プロセス3 IT担当に知っておいてほしい事
- 導入プロセス4 サイトへのタグ追加とテスト
- 活用プロセス1 カットオーバー後に見ておくべき指標
- 活用プロセス2 発生する運用と対処方法
- 活用プロセス3 問い合わせ及びトラブル対応
- 活用プロセス4 社内教育の手法と効果
- 活用プロセス5 社内浸透に向けて
今回は「検討プロセス1 まずは無料アクセス解析サービスを入れてみよう」と題して、アクセス解析サービス導入のプロセスを紹介していきます。どうぞよろしくお願いいたします。