アクセス解析サービス導入のプロセス
アクセス解析サービスを導入する一般的なプロセスを見てみましょう(期間はあくまでも一例です)。

細部での違いはあるかと思いますが、大きくは上記プロセスにのっとるかと思われます。私も、会社でこれに近いプロセスを行いサービスを導入しました。しかし見ての通り、これは非常に時間がかかるプロセスです。大勢の人と調整したり、様々な仮説検証を行ったり、最低でも半年、長いと数年かかる場合もあります。
しかも、これだけ時間をかけて検討し導入しても、現場では認知されずに活用されない。あるいは数字ではなく過去の経験に基づいた感覚で判断が行われる、という事例を多く見てきました。なぜ、このような事になのでしょうか?
それは実際の導入・運用・教育時に起きる課題がイメージ出来ていないためです。
では、今後同じような失敗を繰り返さないため、あるいはアクセス解析サービスを導入しようと考えている会社はどうすれば良いのか? 大切なのはイメージを持つために、導入プロセスを全てすっ飛ばして、まずは無料のアクセス解析サービスを入れてみることです。
「とりあえず導入」から始めよう
失敗しない導入のために大切なのは、イメージを持つために、導入プロセスを全てすっ飛ばして、まずは無料のアクセス解析サービスを入れてみることです。要件定義もしない、サービスの選定も行わない、体制の確保も行わない。とりあえず導入です。もしあなたの会社が数十サイトなど、多くのサイトを持っている場合は、そのうち2~3つのサイトに入れてみましょう。ツールを導入して課題を発見し、その上で有料アクセス解析サービスの導入(と、先ほど紹介したプロセスを得る必要があるのか?)を判断するという方法です。
有料アクセス解析サービスのベンダーさんに怒られてしまうかもしれませんが、「機能」という観点だけで見ると、無料サービスでも有料サービスでも出来ることの8割は一緒です。機能の課題を洗い出すより、まずは導入をしてみて、実際に発生する導入・運用・教育時に置ける課題を体感しましょう。これであれば、導入までは長くても1か月。評価も数か月出来るでしょう。コストも安く済みます。
無料アクセス解析サービスを導入する目的は以下の3点の答えを出すためにあります。
- あなたの会社はアクセス解析サービスを使いこなせる体制になっているのか?
- 無料アクセス解析サービスの機能やサービスでは不足しているか?
- アクセス解析サービスが分かる人はどこにいるのか? 味方につけるべきは誰か?
これらの答えを探していく中で、社内で解決しなければいけない問題、有料アクセス解析サービスに本当に求める要件などが見えてきます。
次回は、1つ目の「あなたの会社はアクセス解析サービスを使いこなせる体制になっているのか?」を詳しくみていきます。直面する課題、そしてそれに対する解決策のお話になります。
第2回は6月23日 11時に公開予定です。お楽しみに!