半期に一度のコンペはなぜ必要?
ここで、付き合いのあるクライアントからよく受ける質問をいくつか取り上げます。広告会社と付き合いが深まっていく中で、誰しもが感じる疑問だと思いますので参考にしていただければと思います。
広告会社の情報は信じてもよい?
Q:広告会社からの競合情報って信じられますか?
A:基本的には信じてもよいが、1社からの情報ではなく複数社から情報をもらうべき
広告会社と付き合いが深まってくると、競合の情報なども教えてくれるようになります。もちろん、善意で教えてくれるケースもありますが、自社の受注が有利に傾くような情報を伝えるケースも多いので、1社だけの情報を信じてしまうのは危険と言えるでしょう。また、複数社から情報を仕入れていることを、既存取引会社に伝えると裏取りの恐れから比較的リアルな情報がつかめるようになります。
値引き交渉はガッツリやってもよい?
Q:値引交渉はガツガツやるべき?
A:自社にノウハウが溜まっているかいないかで判断しましょう
少ない予算の中でやりくりするため、値引き交渉をされる方も多いと思います。もちろん、発注金額が少なくなるのはよいことですが、ネット広告で成果を出す場合は担当者のスキルに依存するケースが多いので、5%の値引きにこだわるばかりに10%のパフォーマンス改善を逃すこともあります。
もし、自社にWebマーケティングスキルが蓄積されており、オペレーションだけを期待する場合ならば比較的値引きの大きな会社にシステマティックに運用するような体制を構築するパターンが有効です。ただし、オペレーションミスの場合の責任体制や発注・指示システムを明確に構築しておくことも忘れないでください。
逆に自社にWebマーケティングスキルが蓄積されてない場合に、パフォーマンスの向上を目指すのであれば、それなりの金額を払うことでスキルの高い担当者を専任でつけてもらうことが重要です。この場合は成果報酬型で発注することが有効ですが、予想以上に成果がでることも考えてある程度の予算を持っておくことが必要になってきます。
コンペは半期に一度でよい?
Q:コンペは半期に一度でよい?
A:そのぐらいのペースが無難です(やりすぎは返って逆効果となる可能性が高いです)
定期的にコンペをやることは、既に取引をしている広告会社との関係をリフレッシュする意味でも重要ですが、やりすぎは禁物です。広告会社の担当も人間ですので「提案させるだけで見返りがない」と思ってしまうパターンも多いですし、何よりおざなりな提案が増えることにもつながります。
また、半期に一度のペースでコンペを行い新しい提案に次々と飛びついてしまうのは、賢明とは言えません。既存広告会社の提案は実績をベースにした提案になりがちで、新しい提案に比べるとどうしても劣ってみえてしまいます。しかしネット広告の活用を考えた場合、アクセス解析サービスや広告効果測定ツールで収集したデータの管理をきめ細かくできるのか? という点も重視すべきでしょう。
これらの成果を自分で管理することができるのであれば問題ありませんが、管理するリソースがない場合は広告会社を変更することで、土台から立て直すことにもなりかねません。新しい広告会社にする場合はそういったデメリットがあることも認識しておくべきでしょう。
次回は、発注予算別の視点での最適な広告会社の見分け方をご紹介していきたいと思います。
