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APIの活用による広告システムの進化【前編】

在庫などの基幹業務系と連動した出稿システムも登場

 APIの面白いところは、これまでは個々で使われていたツールを繋ぐ、橋渡しの役割も担っていること。

 「数年前までは、効果測定ツールや自動入札ツールは別々に分かれて使われていましたが、最近では両者がAPIによってつながり、ハイブリッドのサービスが誕生したり、Webページの最適化サービスが作られたりなど、新たな動きも出てきています」(本田氏)

 オーバーチュアが重視しているのもこういった点だ。ノウハウを持つ事業者同士がうまく提携して互いの良い面を磨き合い、ひとつの統合した新サービスを生み出す……このような創造の歯車をスムーズに回すために、パートナープログラムは機能している。

 「APIには色々な使い方がありますが、今までよく見られたのは、業務の効率化のための利用です。1,000以上の広告主を抱える広告代理店が、APIを用いたツールを作り、深夜の間に各社への報告資料を自動的に書き出すなど、ルーチンワークを軽減させるための利用法ですね。しかし最近は、戦略的な利用、例えば前述のような、サービスの付加価値を高めるための利用も増えていますので、今後はますます私たちからのサポートにも高度なものが求められるようになるでしょう」(本田氏)

 オーバーチュアは、広告技術の活用をこれまでも重視し、一部代理店へAPI以外にもユニークなかつ高度なサービスも提供している。オーバーチュアが提供しているECサイト連動型のサービス(カスタムインプリメンテーション)もそのひとつ。実際に同サービスを導入している日本最大級の古本通販・買取サイトである「eBOOKOFF(イーブックオフ)」を運営するネットオフ株式会社の例を聞いてみた。

在庫連動・自動出稿システムなど先進的な取り組みで成果をあげる
「eBOOKOFF(イーブックオフ)」のWebサイト

 「カスタムインプリメンテーションでは、、ECサイトの商品と直接連動した広告出稿・管理を実現する先進的な取り組みが行われています。1日に大量の在庫を入荷するなど、大きな流通を行う企業で、入荷の翌日には、検索連動型広告に反映されるしくみを実現されています。物流とマーケティングが一本で繋がっているわけです。売価を高く設定することが難しいビジネスであり、CPAへの要望もシビアなので、リアルタイム性を重視した在庫との連動を実現する広告システムを作り上げている点が画期的ですね。これまでは売れなかった本まで売れるようになったとの声もいただいており、新規性だけでなく、実際の成果にもつながっている点も、嬉しい限りです」(小沼氏)

 検索連動型広告を利用する広告主も増えたため「このキーワードなら広告を出しているだけで利益が残る」というような出稿が難しくなって久しい。また、この不況の折、広告の費用対効果への要望は厳しくなるばかりだ。そんな中、省力化・効率化や一層の効果改善を実現する広告技術には、広告主も代理店も注目している。オーバーチュアのAPIをベースとした新しいサービスには、一層大きな期待がよせられるだろう。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2010/02/25 19:50 https://markezine.jp/article/detail/7623

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