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認知の先の「特長認知」を動かす!スーパードライがSmartNewsで挑む「量×質」のアテンション戦略

安光 あずみ[著] / 関口 達朗[写] / MarkeZine編集部[編]

 動画・SNSの「ながら見」が広がり、「リーチしても広告が見られない」時代。アサヒビールはスーパードライのメインメッセージをより広く・深く届け、商品の特長認知を伸ばすためにSmartNewsを活用している。媒体の選定理由からフォーマットの活用方法、クロスメディア調査で実証された成果とそこから得た知見までを、広告主・広告会社・媒体社の三者鼎談で読み解いていく。

認知の一歩先にある「特長認知」を動かす、スーパードライの「冷え」訴求

MarkeZine編集部(以下、MZ):はじめに、スーパードライは「冷やすとうまい」という訴求を前面に打ち出していますが、これにはどのような狙いがあるのでしょうか?

栗岩:この訴求は、2024年に実施したお客さまの意識調査が起点となっています。調査で「生ビールに期待すること」をお聞きしたところ、半数以上の方が「よく冷えている」と回答されました。「泡立ち」や「鮮度」を大きく上回り、実は「冷え」こそが最も期待されている要素だとわかったのです(アサヒビール調べ)。

 当社では「冷え」は単なる温度ではなく、味わいを構成する本質的価値だと考えています。そして、この「冷え」という強みを最大限活かせるのがスーパードライの「辛口」です。メインメッセージの「冷やしてぶっちぎりにうまい。」にもある通り、冷やすことで引き立つ圧倒的なうまさをダイレクトにお伝えしています。

アサヒビール株式会社 マーケティング本部 コミュニケーションデザイン部 担当副部長 栗岩洋平氏
アサヒビール株式会社 マーケティング本部 コミュニケーションデザイン部 担当副部長 栗岩洋平氏

MZ:50%以上の方が「冷え」を期待しているというのは興味深いデータですね。一方で、スーパードライ自体の認知度はすでに非常に高いと思われます。ブランド名を知られている中で、この「冷え」という特長を改めて訴求する狙いはどこにあるのでしょうか。

栗岩:おっしゃる通り、ブランドそのものは十分に広く認知いただいている状況です。現在重視しているのは、認知の一歩先にある「特長認知」。日頃からビールを飲んでいる方には引き続きスーパードライを選んでいただき、ビールへの関心や飲用頻度がそれほど高くない方にも「キンキンに冷えたビールはおいしそう」と直感的に感じてもらうことで、手に取るきっかけを作りたいと考えています。

リーチしても、メッセージは届かない……業界全体の課題感

MZ:ただ、どれだけ魅力的なメッセージであっても、今のデジタル広告は"届いても見られていない"状況に陥りがちです。この「ながら見」の課題をどのように捉えていますか。

栗岩:情報が氾濫する時代、「広告を届けただけでは態度変容につながりにくい」ことを痛感しており、「量」だけではなく「質」も重視してプランニングしています。お客さまが能動的に画面へ集中している、つまり「専念視聴率」の高い広告媒体・広告枠・タイミングを狙い、意識的に出稿している状況です。

MZ:アサヒビールのメディアプランニングを担当されている菅波さんの意見もお聞かせください。

菅波:アサヒビール様に限らず、広告業界全体が抱えている課題だと考えています。動画メディアやSNSを中心に「ながら見」が当たり前になった今、広くリーチできたとしても、肝心のメッセージが十分に届きづらい状況にあります。

株式会社博報堂 第七ビジネスデザイン局 第一アカウント部 ビジネスプラナー 菅波夏希氏
株式会社博報堂  ビジネスプラナー 菅波夏希氏

 今回「冷やしてぶっちぎりにうまい。」のコミュニケーションは2026年3月から展開していますが、この新しいメッセージをいかに深く届けるかが、プランニングにおける大きなテーマでした。

高いアテンションをどう活かすか。「専念視聴」環境で挑む3面での自然な複数接触

MZ:そうした課題がある中で、今回SmartNewsを選定した理由を教えてください。

菅波:選定の決め手は「専念視聴率」の高さです。SmartNewsは専念視聴率が高いというデータもあり、ユーザーがコンテンツに集中する環境が構造的に実現されている点に魅力を感じました。また、テレビCMだけでは届いていなかったユーザーへの新規リーチ(インクリメンタルリーチ)獲得にも期待が持てました。

MZ:なるほど。SmartNewsの特性「専念視聴メディア」について、ここで改めて教えてください。

原田:「専念視聴率」とは、他デバイスや他メディアに接触せず、1つの媒体を注視している割合をスコア化した指標です。SmartNewsで専念視聴率が高い理由は主に2つ。ユーザー自身がニュースを「読み込もう」とする能動的な姿勢を持っており、さらにユーザー一人ひとりに最適化されたニュース配信により自然な興味関心を醸成していることが挙げられるでしょう。その結果、ユーザーは質の高いアテンションを維持したまま広告に接触するため、「自分に関係ある情報」として受け止める傾向にあります。

スマートニュース株式会社 広告事業本部 営業第一事業部 シニアアカウントエグゼクティブ 原田竜之介氏
スマートニュース株式会社 広告事業本部 営業第一事業部 シニアアカウントエグゼクティブ 原田竜之介氏

MZ:ユーザーのアテンションが高いからこそ、どう届けるかが重要になりますね。今回はどのような広告フォーマットと配信設計でアプローチしましたか?

菅波:認知に特化した3つのフォーマット、「New Premium Display Ads(NPDA)」「Top News Display Ads(TNDA)」「Impact Square」を活用しました。

 トップページで画面を占有できる「NPDA」、全画面広告の「TNDA」、フィード面での画面占有率の高い「Impact Square」を組み合わせることで、異なる配信面での複数接触を実現しています。同じ配信面での単純接触を増やすより、異なる面で繰り返し接触させるほうが認知に寄与できると考えました。

MZ:「異なる配信面で触れさせる」という狙いですね。SmartNewsは、このプランニングをどのようにご覧になりますか?

原田:いずれも認知に強みをもつフォーマットかつ異なる配信面ですので、ユーザーがSmartNewsを開いてニュースを読む流れの中で、自然に複数回の接触が見込める組み合わせだと思います。ちなみに、通常は2フォーマット程度での実施が多く、3フォーマットの組み合わせは初の試みでした。

対テレビでインクリメンタルリーチ38.5%、クロスメディア調査で見えた「質」と「量」の両立

MZ:かなり力の入った施策だったことが伺えますが、実際にどのような成果が得られたのでしょうか。

栗岩:大きく2つの成果がありました。1つは、テレビCMでは届いていなかった層へのインクリメンタルリーチを獲得できたこと。SmartNewsで広告に接触したユーザーの約38.5%がテレビ非接触層で、デジタルによって新たなリーチを上乗せすることができています。

 もう1つは、テレビとSmartNewsの両方に接触したユーザーに、特長認知のリフト効果が見られたことです。「テレビのみ」「テレビ×某動画媒体」と比較して、大幅に高いポイントとなっています。これは「量」と「質」を掛け合わせたからこその成果だと分析します。

MZ:プランニングの観点からは、今回の結果をどのように評価していますか。

菅波:テレビでは取り切れない層へのインクリメンタルリーチを広げることができたのは、デジタルメディアとしての役割を十分に果たした結果と言えるのではないでしょうか。また、専念視聴による「質」が数値でここまではっきり表れたのには正直驚きました。

 加えて、今回は静止画での配信でしたが、動画素材を配信した他媒体よりも広告記憶率が高い結果となっています。静止画クリエイティブの中で「冷やしてぶっちぎりにうまい。」というメッセージをはっきりと謳った上で、SmartNewsで集中して見てもらえたことにより、記憶されやすく、特長理解につながりやすい広告施策となったのではないかと分析しています。

MZ:次の図の右側を見ると、特長認知だけでなく認知度や好感度など複数の指標でTV×SmartNewsの重複効果が確認できますね。

菅波:まさにそこが今回の調査で驚いた点です。「冷やすとうまい」という特長認知の+21ptが最も大きな伸びでしたが、認知度も+9pt → +12pt、好感度も+2pt → +12ptと、TV単体では届かなかった伸びがSmartNewsを組み合わせることで生まれています。単一の指標だけでなく、認知・好感・複数の特長理解まで幅広くリフトしたことはSmartNewsが単なる「リーチの上乗せ」ではなく、TVで蓄積したメッセージを重複接触によって深く定着させる役割を担っていることの証左だと捉えています。

もう「デジタルはテレビの補完」ではない。相乗効果を狙ったプランニングへ

MZ:「テレビの補完」にとどまらず、媒体の組み合わせによる相乗効果が証明されたわけですね。この結果を受けて、今後のプランニングのあり方はどう変わっていきそうでしょうか。

菅波:これからは、「テレビで届かない層をデジタルで補う」という発想から脱却し、「メッセージを深く届けるためにどの媒体を掛け合わせるか」という視点が必要不可欠になると考えます。相乗効果を明確に狙った、より複合的なプランニングに取り組んでいきたいですね。

MZ:SmartNewsとしても、今回の結果は自社の「専念視聴率」という強みを立証する大きな事例になったのではないでしょうか。

原田:はい。アプリ利用時の専念視聴率が高いのはSmartNews自体の特性ですが、今回「スーパードライの広告接触者」に限ってもSmartNewsの専念視聴率はテレビの約2.8倍といった同様の結果が表れたのは、当社にとっても非常に価値のある発見でした。

 成功の要因としては、クリエイティブ自体の強さはもちろんですが、広告が配信された面や、その直上にある記事との親和性なども大きく影響していたと考えます。ユーザーがニュースを読んでいる自然な流れの中で接触できたことで、広告もノイズにならず、“自分に必要な情報”として好意的に受け止めてもらえたのではないでしょうか。

3社の次なる挑戦。最適なモーメントを捉え、リーチの「質」を追求

MZ:今回の施策を踏まえて、どのような知見を今後のマーケティングに活かしていきたいですか。

栗岩:インクリメンタルリーチを拡大しつつ、お客さまの記憶にも残る広告配信が実現できるということは、今回の大きな学びとなりました。今後も3つのフォーマットを駆使した配信は継続したいです。また、購買データなどを適宜活用することで、アッパー層だけでなくローワー層にも響くような訴求ができると思っています。幅広いフォーマットや配信手法でフルファネル展開ができるSmartNewsには、今後もあらゆる場面で期待していきたいですね。

菅波:これからは単にリーチの「量」を見るだけでなく、「いかに見られ、記憶され、認知されたか」という「質」まで追っていくことがより重要になると思います。今回のようなクロスメディア調査やブランドリフト調査を通じて、そうした質の評価指標を確立し、可視化していきたいです。

MZ:最後に、SmartNewsとして今後ブランド広告主にどのような価値を提供していきますか。

原田:特に注力していきたいのは、ミドルファネルにおける広告接触の「質」です。情報過多により生活者のメディア接触が断片化する中、これからのブランド広告は「何人に届いたか」という量のリーチに加え、「どのような状態で接触し、どれだけ理解・記憶されたか」という「質」がより重要になると考えています。当社では「Deep Attention & Deep Moments」というコンセプトのもと、プロダクト開発を推進中です。

 たとえば、今年リリースした「スマートコンテキスト」では、約700種類の記事カテゴリから最適なものをAIが選び出し、ブランドにとって価値あるモーメントに広告を届けることが可能です。加えて、今回明らかになったテレビCMとの相乗効果ナレッジも蓄積のうえ、新メニュー開発を進めていきたいと考えています。

 今後もプロダクトや計測手法を進化させ、リーチの「量」と接触の「質」の両面から、広告主様・広告会社様の事業成果に貢献できるプラットフォームを目指してまいります。

テレビとの組み合わせで生まれる、認知と特徴理解の相乗効果

今回の記事でもご紹介したように、SmartNewsをテレビと組み合わせることで、単体では届かない層へのリーチ拡大と、ブランドメッセージの深い定着を同時に狙うことが可能です。サービスサイトでは媒体の詳細をまとめたMedia Guideや最新の業界別セミナーについても詳細をご紹介しておりますので、本記事とあわせてご確認ください。

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この記事の著者

安光 あずみ(ヤスミツ アズミ)

Web広告代理店で7年間、営業や広告ディレクターを経験し、タイアップ広告の企画やLP・バナー制作等に携わる。2024年に独立し、フリーライターへ転身。企業へのインタビュー記事から、体験レポート、SEO記事まで幅広く執筆。「ぼっちのazumiさん」名義でもnoteなどで発信中。ひとり旅が趣味。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:スマートニュース株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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