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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

ビジヲタ必見!「すべらない事業」の作り方

「今さら紙?」の新規事業で成功した経営者の話


Q クライアントに支持される理由は何でしょうか?

 当たり前ですが、広告主以前にメディアとして読者に支持されるものであること。そして広告主の宣伝ニーズに合った媒体作りがされていることです。

 この2つのバランスが大切だと思います。

Q 具体的には?

 海外での邦人誌マーケットはニッチビジネスですので、専門性をしぼったコンテンツで他誌との住み分けをしていくというよりは、偏りのないコンテンツで幅広い読者を取り込んでいくことが、広告効果に結びつくと考えています。

Q 事業を進めるにあたり苦労した点を教えてください

 「海外の邦人向けフリーペーパーの発行事業」とひとくくりにしていますが、国や都市によって、法律も、読者やクライアントからのニーズはまったく異なります。

 国によって事業運営、出版に関する規制、労働許可など法律面がまったく違うのはもとより、そこに暮らす邦人の方々が必要とする情報が違うので、それに対応していくのが大変なところです。場所によってビジネスモデルが異なる、とも言えるほどです。

Q 厳しい規制など、中国ならではの苦労はありますか?

 中国では出版の自由はありませんので、発行ライセンスを得ることが必要ですが、法整備が遅れていることもあり、発行ライセンスの合法性が明確でない場合が多く、政府各機関への根回し、有効なリレーションシップを築いてないと、後でトラブルになることが多いです。

 私たちも苦労して、新聞省からライセンスを取れたと喜んでいたら、創刊2号目で発行停止を命じられ、1年間発行できない時期がありました。中国でのビジネスは法律の定義にグレーゾーンが多く、またしょっちゅう変わるので、それらに臨機応変に対応していく力や、現地の人とのパートナーシップが重要だと思います。

Q NYと上海の2都市で何か大きなな違いはありますか?

 NYに住んでいる邦人の60%は駐在員関係者と言うこともあり、3~5年くらいの中期滞在者が多いです。なので、コンテンツには、現地の物やサービスを、どうすれば日本人の生活に融合させ、現地の生活を楽しめるか、という視点が求められます。また、多少割高でも、日本人が行っているサービスを利用する傾向が強いので、広告主の70%は日系企業です。

 一方、上海では、めまぐるしい経済発展を遂げているということもあって、日系・中国系を問わず新しい情報を求める傾向が強いです。また、日本人は中国人と比べると高所得と言うこともあって、日本人を対象とした事業を営む中国企業もたくさんあります。広告主の70%は中国の企業です。

Q どのような広告主が多いのでしょうか?

 飲食店、美容、医療、旅行が多いです。

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Q 広告の効果は、じっさいのところ如何でしょうか?

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この記事の著者

矢作 嘉男(株式会社ハチワン)(ヤハギ ヨシオ(カブシキガイシャ ハチワン))

株式会社ハチワン代表取締役。New Jersey City University卒。
中国人観光客向けクーポンサイトなどインバウンド媒体を運営。
2011年、中国のインターネットプロモーション事業を行う北京博洛密網絡科技有限公司と提携し、中国向けプロモーション事業を開始。本当に成果の出る中国市場向けインターネットマーケティングのみをを提供し、インバウンド向けから中国現地進出向けまで数多くの実績を持つ。
プロモーションのご相談:info@813.co.jp

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2009/08/14 16:16 https://markezine.jp/article/detail/7973

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