最小粒度と成果ページの設定
これで、優先して実装するべき項目が見えてきたかと思います。後は、優先順位の高い順番に実装をしていく…だけなら良いのですが、タグ設計時に他にも決めておかないといけない事があと2つあります。1つは「最小粒度」です。
最少粒度の設定
最小粒度は、ページの単位の細かさとも言えます。例えば、TOPページはTOPページとして取得すれば良いかもしれません。しかし商品詳細ページは商品ごとに別のページとして取得する必要があるでしょうか? 検索結果も検索条件ごと(都道府県別・料金別・職種別など)に別のページとして取得する必要があるのでしょうか? この細かさを決めるのが「最小粒度」を決めるという事です。
これを決めるにあたって役立つのが、「どの単位で分析とサイト改善を行うのか?」という質問に対する答えです。商品単位でサイトやコンテンツの最適化ができるのであれば、商品単位でページを分けておきましょう。検索軸ごとの改善は意味ないと考え、検索の利用率や離脱率といった形で見るのであれば、検索結果一覧は1つのページとして取得しておきましょう。
ちなみに、ページの単位と取得するデータの単位は別で考えることができます。検索結果でどの検索軸がよく使われたかという変数を別で取得する事は可能です。「利用数を把握する」そして「ページ単位を定義する」は別物です。
これらの点は説明がなかなか難しく、直感的に理解するのは苦労するかもしれません。ベンダーあるいは導入コンサルタントが知見を多く持っている部分なので、いろいろ相談しながら決めていきましょう。
成果ページの設定
もう1つのポイントは、成果ページ(イベントページ)の設定です。サイトの大きな目標は大抵1つですが、それを改善するためにいくつかのキーとなるページがあるはずです。これをタグ設計時に「成果ページ」として設定しておくことにより、通常のページとは区別し集計や分析を容易にできます。
では、どういうページを成果ページとして設定するのでしょうか? まずはサイト内でのゴールとなるページに関しては成果として設定をしましょう。「資料請求完了」「購入完了」「会員登録」「メルマガ登録」などです。よりサイトの大きな目標に対して近い物を優先していきましょう。
また導線の主要なページも設定をしておくと、導線の改善がしやすくなります。主には「検索結果画面」「商品詳細ページ」「カートの入り口」「定番の特集」などがあげられます。あまり多く設定しすぎても分析する項目が増えすぎてしまうので、10個以内に納めることを推奨します。
他にもサイト固有の事情(1つのサイトで各種コンテンツのオーナーが違う・地域単位で成果を見たい)といった要件もあるかと思いますので、必要に応じてそれらを意識した成果ページの設定を行いましょう。