03 いいキャッチコピーを書くために必ず考えるべきこと:USP
まずキャッチコピーを書く前の前提として考えてほしいことがあります。それは、
あなたが売ろうとしている商品は、
顧客にどんなメリットを与えることができるのか?
ということです。あなたが販売する商品の良さを、あなた自身が言えなければお話になりません。企業のコンサルティングをしていると、このようなケースがじつに多く見られます。商品の良さを明確にあなた自身が理解し、
- 他社とは違うあなたの商品のすばらしさは一体どこにあるのか?
- 何故、あなたを取引の相手として認めて、お金を支払うのか?
- 何故、あなたの会社の商品を買うのか?
といった商品を買う理由を見込み客に提示してください。これが売れるキャッチコピーを書く際の基本です。
USP
このような商品への明確な理由づけの作業は、マーケティングの世界では、USPと言います。具体的には、次のようなものです。

このUSP がなければ、「会社の事業が永遠に繁栄することはありえない」、また海外の経営コンサルタントのなかには、「USP がなければ事業はやるな!」という人もいるくらいです。実際、USP がないままに事業を始めたため、まったく売上が上がらずに「こんなはずではなかった」というケースがよくあるようです。あなたがサイトで売る商品には、USP を作成してから販売を始めることをお薦めします。そうしないといくらアドワーズ広告を出稿しても実売に結びつかないからです。
同じキーワードで出稿している競合他社のアドワーズ広告で、他のサイトの商品があなたの商品よりも3 倍も安く、3 倍も質のよい商品だと見込み客がすぐにわかったら、「見込み客はどっちを選ぶのか?」ということです。
USPの注意点
そのUSP ですが、どのぐらいのレベルで必要なのでしょうか? 大ブレイクしている商品を見るとわかりますが、既存のマーケットのなかで、市場そのものの広がりを見せるようなものになっていればベストです。たとえば、豆腐の市場のなかで、「高級」で「おいしい」と言われ、マスコミにもかなり取り上げられている男前豆腐という商品があります。ご存知の方も多いと思います。男前豆腐は商品単価が高いのですが、すぐに売り切れ状態となるケースが多いようです。パッケージも、ネーミングも、味も、じつにユニークです。
ここで注意していただきたいことがあります。自分の商品は競合他社に比べて品質は良いし、社員も価格が品質に対して安いことは理解していても、見込み客がそのことを知り、認めてくれなければ意味がないということです。競合他社よりも少し優れているというレベルでは、業界他社と同じように見られてしまっている可能性があります。ビジネス書でニッチという言葉がよく取り上げられています。ニッチでないと不特定多数を相手にするビジネスになってしまうため競合との差別化が図れないということです。