ベンダーの工数管理と最適化を行う
ベンダーに導入の手伝いをしてもらう場合、通常はコストが発生します。1サイトの導入にかかる工数として、要件定義の手伝いで5時間、計測ファイルの設計と作成に3時間・問い合わせ対応で2時間、合計10時間としましょう。そして10サイトに同じように、1年で導入をしていくとしましょう。
その際、サイト責任者は以下のようなポイントを判断し、適切な改善を行っていく必要があります。
- この工数が適正であるかの判断
- 打ち合わせから導入にかかる実日数の把握と短縮化の検討
- サイトの規模(ページ数)と要件定義の量(どれくらい細かくデータを取得するか)が、工数にどのような影響を与えるのか?
- どのサイトから導入をしていくかという調整
- 想定より工数が溢れた場合の原因調査(導入フローの見直し)
- 工数削減のために事前にできることの検討と実施
- 複数サイトを同時に進めることができるかの検討
特に1年という期限がある場合、事業が望むレベルの要件定義や計測項目の取得を諦めてでもスケジュールを優先させる必要があるかもしれません。
「最適なタイミング、最適な工数で導入を進めていく」という、非常に困難な内容です。
導入後のサイト担当者へのヒアリングを行う
責任者の気づきだけでなく、必ず導入後にサイト担当者へのヒアリングを行いましょう。導入時につまずいたポイントやベンダー・代理店の良かった所、悪いところを確認しておくことは、必ず次のサイトの導入に活きてきます。導入から1週間以内に行うのが理想です。それより時間をかけてしまうと、印象がだんだん薄れてしまいます。
ヒアリングの際には、事前に時系列で起きたことを責任者がまとめて、その時の事を思い出してもらえるような形で話をしましょう。
- 例1)
まず1月10日に最初の打ち合わせ。3階奥の会議室で打ち合わせをしましたね。その時の担当者は●●さんでしたが、彼の説明で気になったところはありますか? 例えば分かりにくい用語があったのかなど。
- 例2)
計測用のタグを2月5日に渡し、そこからタグのページへの導入とテストに3週間かかったと思います。その中で特に時間がかかった部分はどこでしたか? ベンダーから提示されたテストの内容は十分でしたか?
特に各サイトの導入で共通して起きるステップについて重点的に確認をしていきましょう。