Logic Studioをシンプルに使いやすくしたGarageBandで最初の一歩を
「それなら、MacにはじめからバンドルされているiLifeのGarageBandを使ってみましょうか。だいたいの機能は揃っていますし、Logic Studioの簡易版的な存在で使いやすいですよ」

トレーナーのアドバイスにより、GarageBandに切り替えてトレーニングを再開! 開いた画面は、Logic Studioに似ているが、それをもっとシンプルにした感じ。右側にメニュー、左側に選択したトラックが並ぶ。
「おっと、これなら何となくわかるかも。基本的にはLogic Studioだけど、それをもっと感覚的にした感じですね」と木本さんもほっとした表情。
なお、GarageBandには、数多くのサンプル曲、Apple Loopが用意されており、あらかじめバンドルされているものに、5種類の「Jam Pack」を追加購入することができる。その数なんと、数万単位。さらにそれらを組み合わせて、イメージ通りの曲を手軽につくることができるというわけだ。
パッケージは、「Voices」「Rhythm Section」「World Music」「Remix Tools」「Symphony Orchestra」の5種類。
「Voices」には、ソロシンガー、バックコーラスなどはもちろん、ボイスパーカッションもあり。「Rhythm Section」でドラムキットを、「World Music」は世界中の民族音楽を、「Remix Tools」はダンスミュージックのグルーヴを、「Symphony Orchestra」では、フルオーケストラを手に入れることができる。
作業は実に簡単。メニューから選択し、左側のトラックに落とすだけ。あとは、頭出しを合わせたり、テンポをそろえたり、音質などの調整を行っていく。
「これは簡単ですね。案外適当に触っていても、様になっていく。感覚的に触れるのは面白いなあ。おっと、拍手や笑い声なんかの音源も用意されてるんですね。これは活用せねば」
また、iMovieやiPhoto、iTuneなどに登録済みの写真や動画、音楽などを1つのトラックに取り込んでいくことができる。特に動画は、プレビュー画面を見ながら音楽との整合性をはかることも容易だ。他にも、スティングなどの有名アーティストが自身の曲の弾き方についてレクチャーしてくれる「レッスンストア」などのサービスも開始されている。

「感覚的に作業できるのがいいですよね。これ触ってたら、日が暮れるなあ(笑)。でも、やっぱりどうせなら、"ドラマー木本”のオリジナル演奏と、TKOの声を組み合わせたいなあ。そんなん、すぐにできますか」
「GarageBandならすぐできますよ」というトレーナーの声に、MarkeZIne編集部から「じゃあ、この取材時間内に1曲完成させてください」と無茶振り。果たしてどんな出囃子が出来上がるのか、後編でお届けする。(後編を読む)
GarageBand(iLife)とLogic Studioはそれぞれ高い互換性を持ち、ファイルの共有はもちろん、追加音源パッケージ『Jam Pack』も共有できる。そのため、GarageBandで追加したサウンド・ライブラリを無駄にすることもない。
インターフェースや操作方法もしそっくりであり、GarageBandで慣れ親しんだ開発環境や作品をそのまま引き継いでLogic Studioで作業が可能になるというわけだ。
はじめに操作が容易なGarageBandに慣れ、その後さらに複雑な処理が可能なLogic Studioに乗り換えてもいいし、大雑把にGarageBandであたりをつけ、Logic Studioで細やかな調整を行ってもいい。両者を柔軟に使い分けることで、思い通りの音楽を効率的につくることができるようになる。


