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一歩先行くSEO/SEM、サーチマーケティング・イノベーション

既存サイトへのSEO/SEMは無駄が多い
キーワード基点型の戦略的サイト構築術


STEP.1 キーワード調査

 この手法では、サイトの構成やデザイン、コンテンツなどを決める前に、キーワードの調査・整理を行います。それでは、順番に解説していきましょう。

キーワードのリストアップ

 まず、ビジネスに少しでも関係がありそうなキーワードを全てリストアップします。対象はホテルのWebサイトなので「ホテル」や「宿泊」といった言葉を含むキーワードはもちろんですが、「旅行」「出張」「娯楽」など宿泊施設を探す必要を伴いそうな言葉や、「スパ」「レストラン」のようにクライアントのホテルで提供しているサービスに関係する言葉も全て調べました。この際、検索数に関わらず、関連する言葉は全てリストアップします。

検索者の意図でキーワードをグループ分け

 次に、リストアップしたキーワードを、検索者の意図に合わせて「料金」「場所」などのグループに分けます。この段階で、対象となるサービスに全く関係ないと判断したキーワードは、リストから削除します。

検索者の意図ごとにキーワードをグループ分け
図1:検索者の意図ごとのグループ分けの例

購入サイクルに合わせてキーワードをグループ分け

 さらに、リストアップしたキーワードを、「情報収集」や「比較」「購入/発注」といった購入サイクルの各段階に分けます。

購入サイクルの各段階ごとにキーワードをグループ分け
図2:購入サイクルに合わせたグループ分けの例

 「興味/参考」に入ったキーワードは購入サイクルの第一段階なので、即コンバージョンには繋がらないキーワードです。反対に「購入/発注」に入ったキーワードで検索している人は、情報収集やサービス比較の段階を経て予約する段階にある人達だと言えます。

キーワードのランク付け

 検索者の意図や購入サイクルの段階、検索数などを基に、各キーワードの重要ランクを決めて、重要度A、B、Cの3つに分けます。過去に検索連動型広告などで使ったキーワードは、そのパフォーマンスも考慮に入れます。

 この段階で「興味/参考」のサイクルのキーワード、すなわち即コンバージョンに繋がらないキーワードの重要度が、全て低いとは限らない事が分かります。自社/クライアントにとってはどのキーワードも大切だということで、どれも重要度Aに入れてしまいがちですが、重要度Aを1割以下、Bを3割前後、Cを6割前後に設定するのが目安です。

重要度の付け方の一例
図3:重要度の付け方の一例

キーワードをSEO用/検索連動型広告用にグループ分け

 ここまでの工程で、「検索者の意図」「購入サイクル」「検索数」「重要度」のラベルを各キーワードに付けた訳ですが、このラベル情報を基にSEO用キーワードと検索連動型広告用キーワードに分けます。広告用のキーワードを広告キャンペーンや広告グループに分ける際にも、ラベルの情報に合わせて細かく分けます。

ラベル情報を基にキーワードをSEO用/広告用に分類
図4:図4:ラベル情報を基にキーワードをSEO用/広告用に分類

 こうした工程を経ることで、各キーワードの利用価値が明確になり、検索数の多さやイメージで重要だと思っていたキーワードの中に、実はそれほど大切でないものがかなり入っていたという事が分かります。

次のページ
STEP.2 キーワードを基にサイト/コンテンツ作成

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この記事の著者

ハント肇子(ハントモトコ)

 1998年にAJPRを設立以来、世界各地の企業に対してインターネットをベースとした日本市場向けマーケティングを指導。日本及びアジア各地の知識を活かしたサーチマーケティング・コンサルティングサービスは、世界的に有名な企業のサーチマーケティング・キャンペーンを成功へと導いている。また、世界各地のカンファレンスで講演し...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2009/10/31 00:11 https://markezine.jp/article/detail/8670

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