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元ベンダーが語る!CMS業界四方山話(後編)

2007/04/19 11:00

2004年~2005年にかけて、一気に普及したCMS。しかし、インターネット環境の進化はすさまじく、“CMS“という定義自体が、これから変化していくのではないでしょうか。後編では、CMS業界の将来像について迫っていきます(前編はこちら)。【構成・文/MZ編集部】

インタビューイプロフィール
大手Web制作会社勤務を経て、某CMSツールベンダーに就職。Web制作会社勤務の経験を活かし、3年間以上CMSの普及に尽力する。現在は転職し新天地で活躍中。

なぜ、CMSが注目されているのか?

―― 企業が自分のサイトを使って情報発信をするという流れから、CMSが注目されてきていると思うのですが、それ以外の要因はありますか。

T氏 ブログの登場が大きく関係していますね。各企業のWeb担当者の人がプライベートでブログを使って「なんだこんなに簡単に更新できるじゃん」ということに気づいたのです。そうすると各担当者は、簡単にサイトを更新して情報発信できるのがスタンダードになっているのに、なんで自社サイトでは簡単に更新できないのか? と疑問を持つようになったわけです。

 そこで困ったのは制作会社です。実は当時、大手以外の制作会社は積極的にCMSを提案していませんでした。なぜなら多くの中小のWeb制作会社では、更新運用が重要な収入源の一つとなっていたのですね。

 そのためCMSが企業に導入されると、自分達の収入源がなくなってしまうわけで。あまり以前は積極的にCMSを提案していなかったのが現状だったと思います。ただお客さん自身がブログを通じてCMSの存在を知ってしまったので、やらざる得ない状況になったわけなんですね。そういうこともありブログツールであるMovable TypeをCMSに使っているケースが増えてきているのです。

 Movable Typeは、私が扱っていたCMSとは違い、どちらかといえばブログをベースとした簡易CMS的なものなのです。しかし、価格が安いということもあり、予算の低い案件で積極的に採用されているようでした。

―― たしかに最近低価格帯のCMSが注目されていますね。

T氏 オープンソース系の製品も以前からあって、例えばXOOPSなどが有名です。では、安い製品も高い製品もCMSならどれも一緒かというと、安い製品の機能は、やはりそれなりです。Web系の雑誌などに載っているCMSの機能比較表をよく見かけると思うのですが、あの表を見るだけではそんなに差が無いように見えるのですが、実際はあまり正確な情報とはいえないと思いますよ。

 例えばテンプレート機能のところに「〇」とついていても、テンプレートでどんな機能が実現できているかは製品によってかなり差があるわけで、そういう意味ではただ「テンプレート」というわけ方だけで「〇」になっていてもあまり参考になるとはいえないのです。

 昨年、ドリコムさんを筆頭として低価格帯のCMSが有名になってきましたが、機能はやはり値段相応だと思います。ある人はMovable TypeをCMSと言い、エンタープライズ向けCMSもCMSと言っている人がいる。そういう意味でCMSというキーワードは、ユーザーを惑わしている部分があると思います。

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