PC以上に気を使うメディア
答えは図3。
写真が大きすぎると1画面に入る情報が少なくなる上に、キー操作が発生してユーザにストレスがかかる。表示サイズが小さくて済む、例えば、化粧品やシャンプーといった、写真が決め手にならない商品がモバイルには向いている。また、写真が小さいと、その下にサブタイトルを入れることができ、より多くの情報をユーザに伝えられるというメリットがある。
サブタイトルを入れる際は、特徴を文章でだらだら書くのではなく、例えば、ユーザが最も気になる「毛穴、角質、除去」というキーワードを効果的に入れていくことが肝心だ。
先ほど、モバイルはプライベート性が高いと書いたが、PCに比べて親近感を持ってもらえるようなコピーを入れること、また、モバイル特有のテンポ、言葉使い、絵文字を盛り込むことも必須だ。例えば、「今シーズン、注目のアウターがあります」ではなく、「今シーズン、マストバイ」といった具合だ。
また、モバイルで、例えば、30代の人に向けて20代向けの商品を見せたり言葉使いをしたり、関西の人に関東の人向けの情報を送ってしまっては致命的だ。何故なら、モバイルは一方的で閉鎖的なメディアだからだ。PCであれば嫌なら画面を閉じれば良いし、飽きたら検索して他の画面を立ち上げれば良いが、モバイルではそういうわけにはいかない。
その上、画面を戻る操作や受信中で待つといった手間や時間がかかり、ストレスが多い。このように、小さな画面に適確に情報を盛り込まなければならないので、モバイルは、画面設計、コピー、クリエイティブに対し、PC以上に細心の注意を払う必要がある。
2回に渡って、モバイルサイト構築のコツを書いてきたが、これからモバイルサイト構築を検討している方は、正しくターゲティングやセグメントを行い、携帯の仕組みや設計を踏まえた上で、ナビゲーションやコンテンツを提供するよう心がけて欲しい。
モバイルサイト構築はほんのちょっとの工夫が成否をわける。複数の専門家からアドバイスを受け、納得のいくパートナーとPDCA(Plan→Do→Check→Analyze)を確認しながら「確実で速い成功」を掌握することをお勧めする。
