米国では37.1%の担当者が効果検証・最適化をしていないと「あり得ない」と言われるほど盛んなメールマーケティング。実際に成果を上げていくためにはどうすれば良いのか。株式会社アルトビジョンの椎葉宏代表取締役社長は「MarkeZine Day Spring 2010」で、富士通・光文社の事例などを取り上げながら、メールマーケティングの効果検証・最適化の進め方を披露した。【MarkeZine Day Spring 2010特集公開中!】
富士通「AzbyClub通信」・光文社「CLASSY」のメール最適化プロセス
会員登録者数が増えるに連れ、自社のメールマガジンは無視できない媒体となってくる。楽天などの企業も、意欲的にABテストを繰り返し、メールからの成果を増やそうと注力しているようだが、実際にメールからの成果を最大化するためにはどのようにプロジェクトを進めていけば良いのだろうか。
数多くの企業のメールマーケティングを支援してきた株式会社アルトビジョンの椎葉宏代表取締役社長は、「MarkeZine Day Spring 2010」で事例を挙げながら効果検証・最適化の進め方を説明。富士通・光文社などのメールマーケティングを成功に導いたノウハウの一端を明かしてくれた。これから、そのセッションの内容を紹介してみよう。

富士通「AzbyClub通信」は外部検証後に本番反映
(以下、椎葉氏) まずは1つ、メールマガジン最適化の事例として、富士通の「AzbyClub通信」をリニューアルした事例を紹介します。AzbyClubは、富士通のPC 「FM-Vシリーズ」を購入した方のためのコミュニティです。会員登録された方に、リニューアル前までは次のようなクリエイティブのHTMLメールを送っていました。

「富士通らしさがうまく表現できていない」「もっと読みやすくできる」といったブランディングやデザインの面を改善したいということで、リニューアルのご相談をいただきました。
「富士通、FM-V、AzbyClubという3つのブランドを共存させないといけない」「配置を変えてコンテンツ内容を見やすく読みやすくしたい」といった要望だけでしたらデザインをいくつか挙げて選んでもらえば良いのですが、もう1つ「売上を減らしたくない」という要件もありました。AzbyClub には何百万人の会員が居て、ECと連動しています。周辺機器なども販売していますので、売上に悪影響が出ないようにしなければなりませんでした。
これが改善後のクリエイティブになります。最初にあいさつ文があり、右側にインデックスを置いています。

デザイン面は誰が見ても非常によくなったと好評でしたが、メールの長さがリニューアル前と比べて3倍くらいになりました。当然、商品説明のコーナーが下の方になったので、「売上は大丈夫か」と懸念されました。
そこで、いきなりAzbyClubで配信するのではなく、まずは当社のオプトインメールサービス「Vmail」で効果検証することになりました。
リニューアル前のクリエイティブと新しいクリエイティブを2つのグループに配信して、開封率とクリック率を見ていきましょうと。さらに配信後、2つのクリエイティブのどちらが見やすいのか、富士通らしいのか、とアンケートを取って検証しました。
その結果、新しいクリエイティブの方が、アンケートの評価だけではなく、コンバージョンにもつながりそうなデータが取れましたので、本番も切り替えさせていただきました。
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中嶋 嘉祐(ナカジマ ヨシヒロ)
ベンチャー2社で事業責任者として上場に向けて貢献するも、ライブドアショック・リーマンショックで未遂に終わる。現在はフリーの事業立ち上げ屋。副業はライター。現在は、MONOistキャリアフォーラム、MONOist転職の編集業務などを手掛けている。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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