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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Autumn

マーケティングメトリックス研究所出張版

知ったかぶりをしていませんか?
いまさら聞けないCTRの本当の意味


釣りの成果がいま1つだった原因は?

 例えば、魚釣りに出かけたとしましょう。いつもの川なので、今頃の季節にはどんな魚が泳いでいるかはわかっています。あなたが考えることは、大きく2つ。

  • どこで糸をたらせばいいのか
  • えさをどうするか

 さて、日が暮れてもう帰る時間です。今日は前回よりも成果は芳しくありませんでした。そして、あなたは考えます。

「あの岩場がまずかったかなぁ」
「あのルアー、この季節にはちょっと早かったかなぁ」

 成果がいま1つだった際、場所が悪かったのか、ルアーが悪かったのか、それとも両方悪かったのか、帰った後で判断するのは難しいですよね。

 そうなんです、勘の良い方はお気づきだと思いますが、CTRにも2つの要素が混ざっているのです。だから評価、解釈が分かりにくく、したがって次のアクションにつなげにくくなってしまっています。しかし、「2つの要素が混ざっている」ということを意識さえすれば、見えてくることも多いのです。では、その2つの要素を見ていきましょう。

釣り場所はそこでよかったのか?≒意味のあるインプレッションだったのか?

 魚のいない湖で釣りをしても絶対に釣れません。インプレッションがあっても、その媒体閲覧者にターゲットがいなければクリックされないのは当たり前です。Yahoo!ビューティーに育毛剤の広告を掲出しても、CTRは低いでしょう。

 逆に行動ターゲティング広告はそもそもターゲットだけに広告をお見せしようという技術なので、この意味でCTRが高くのなるのは当然です。ターゲットの行動特性に合わせた掲載面・掲載時間帯を選ぶ必要があるのは言うまでもありません。また、表示位置(上部、左右部、ページ底部など)によってもCTRの差があることは明確です。上部の広告ほど掲載費用が高いのはご存じのとおりです。

 さて、「釣り場所はそこでよかったか?」を分析するためのポイントは、餌は同じで場所だけ変えた場合の結果を比較する、つまり表現が同じもので異なる媒体に出稿しているもの、異なる広告メニューに出稿したもののCTRと比較することです。単純ではありますが、多くの場合はこのやり方で効果的な媒体・メニューを見つけることが可能です。

次のページ
餌はそれでよかったか?≒クリックをしてくれる表現だったのか?

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この記事の著者

中川 斉(ナカガワ ヒトシ)

1968年生まれ/早稲田大学卒。

コンサルティングファーム・広告会社にて、統計解析・データマイニングを軸にしたマーケティングプランニング業務に従事。専門的なデータ分析のスキルと高度なマーケティングの知識・経験の両方をバランスよく持つ稀な存在であり、近年ではマーケティングテクノロジーの開発、利用啓蒙にも一...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2010/06/09 11:04 https://markezine.jp/article/detail/10189

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