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モバイル・マーケティング・エッセンス

従来の常識を疑え!
効果的なモバイルSEOとは?

モバイルでは最初からキーワードを絞り込む

 では、SEOのもう1つの柱であるキーワードについて、PCとの違いはどのような点にあるだろうか。門田氏はその違いについて、歩きながら利用することを挙げている。

 PCの検索は座った状態で検索するため、まず大雑把なビッグワードから検索を始め、その後キーワードを増やすなどして結果を絞り込む傾向がある。だがモバイルの場合、外出先で検索することも多く、歩きながら検索する場合などは周囲の情報を取り入れ、考えを巡らせて取捨選択をした上で、より的確な結果が得られるキーワードを入力してくる傾向があるという。

 だが携帯サイトのSEOにおいては、ビッグワードに対する対策の要求が多く、またSEO事業者もビッグワードの方が単価が高くなることから、そちらに対するSEOを進めてしまいがちな傾向があるようだ。だが実際には、PCと異なり必要なキーワードを最初から入力してくる傾向が強いことから、実はビッグワード単体よりも複合ワードに対するニーズが高く、効果も得やすいのだそうだ。

 またSEOから最終的な成果へと結びつけるには、ユーザーが検索結果から必要な情報に直接アクセスし、アクションを起こす必要がある。それにはトップページから誘導するより、ユーザーが実際に求める情報が掲載された、より下層のページに誘導する方が、ニーズにマッチしやすいといえる。

 こうしたことから、モバイルにおいてユーザーの求める確実な成果へと結びつけるには、トップページより下位のページをランディングページに定め、複数キーワードを用いたSEOを実施することで、ロングテール需要を狙う方が効果が得やすいようだ。

モバイルに関する正しい知識を持つ事業者は少ない

 モバイルサイトはその価値が認められつつあることから、ここ1年で急速に増加している。それゆえモバイルサイトのSEOに対する需要も高まっており、SEOを手がける事業者も、PCサイトだけでなくモバイルサイトSEO対応を表明するケースが増えている。

 だが実際のところ、多くの事業者は、モバイルサイトの専門知識を持っていないことが多いようだ。そうした事業者は“3キャリア対応”とうたいながらも、なぜ携帯電話の3キャリアそれぞれに応じた対策が必要なのかということを、正しく説明できないという。

 またモバイルでは、ユーザーエージェント(User-Agentヘッダ。ブラウザのシステムやハードウェアを示す情報)を用いて、モバイルからのアクセスか否かを判別することも多い。だがこれを“機種判別するプログラム”と説明してしまうなど、モバイルサイトに関する用語の意味も正しく把握していないケースも少なからず見られるようだ。

 冒頭でも触れた通り、モバイルサイト、ひいてはモバイルサイトに向けたSEOは、PCのそれと大きく異なる部分が多い。それゆえモバイルサイトのSEOをSEO事業者に依頼する上では、モバイルサイトの知識や仕組みを正しく把握している事業者を選ぶ必要があり、PCサイトのSEOより判断が難しい部分も多い。

 SEOを事業者に依頼する場合は、モバイルサイトの“常識”といえる要素を逐一確認するなどして、事業者の知識レベルをしっかり確認しておくことが、事業者選びの重要なポイントになってくるといえそうだ。

【参考】 株式会社インタースペース iSEO(http://iseo.jp/

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この記事の著者

佐野 正弘(サノ マサヒロ)

エンジニアとしてゲームや携帯コンテンツなどの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターへと転身。若者のケータイ文化からスマートフォンまで、携帯電話に関する多くの著書を手がけるほか、講演やテレビ等へのコメント等も行っている。近著に「Touch Diamond&Touch Pro 入門ガイド」(翔泳社)「ケータイで稼ぐアフィリエイト 最新情報版」(技術評論社)など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2010/06/11 10:00 https://markezine.jp/article/detail/10317

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