ミニブログが流行ると思う3つの理由
「tritter.com流のミニブログサービスが日本国内でも成功するだろうか?」という部分は非常に気になると思う。結論からいうと、筆者はミニブログが国内で相当の成功を収めることができると考えている。
理由1:オンラインコミュニティーの数は実はまだまだ不足している
ミニブログが大きく成功するだろうと考える第1の理由は、国内での全体インターネット人口を考慮したとき、それに見合う大規模オンラインコミュニティーの数がまだ不足しているという点である。百式の田口さんの表現を借りて言うならば、ミニブログは「とってもゆるいコミュニティ」だといえる。
そうでありながら、ブログと同じくCGM(Consumer Generated Media)であるともいえ、日本国内では800万人のユーザー数を持つmixiという巨大なSNSサービスが日本一のコミュニティとして存在しているが、国内のインターネットユーザー数が8000万人であることを考えるとまだ1/10の規模であり、すでにmixiに対する疲労感を言い出す人々が現れている状況を見ると、これとは別のコミュニティーが受け入れられる可能性は、非常に高いと言えるのではないだろうか。
さらに、SNSの場合、ひとつのサービスがmixi程度に成長すれば、属性上別の類似サービスが同時に成長することが難しいため、mixiの代案として別のSNSが追加で成長するよりも、ミニブログのような新しいサービスがその代わりとしてその地位を取って代わる可能性が大きいと思われる。
理由2:ブログより敷居が低い
第2の理由として、ブログに比べ相対的にストレスが小さいパブリッシングツールであるという点だ。相当数のブロガー達が個人的な内容をブログに投稿するという点を勘案しても、ブログに投稿するという事は一定以上の緊張感を要求される行為だ。
しかし、ミニブログはブログに比べ非常に気楽に投稿する事ができる。実際に株式会社アクセラージャパンのchat.doovii.comに投稿された文章を見ても
「塩焼きそば うまっ(゚∀゚)」
「3時のレビューまで暇になってしまった。空いた時間で何か学ぼうかな(><)」
といった非常に個人的で短い文章が大部分であり、これらを見てもミニブログはブログよりも接近しやすいCGMであると言えると思う。
理由3:モバイルとの相性がよい
第3の理由は、モバイルインターネットと非常によい愛称を持っているサービスという点だ。国内で若者の心を囲むWebサービスになるためにはモバイルインターネットを支援する機能は欠かせない。現在の国内の状況を見ても、ブロードバンドの普及率上昇にもかかわらず、20代のモバイルへの傾倒はさらに進んでいる。このような状況でミニブログの一番大きい消費者層となるであろうと思われるのは勿論10代と20代である。
その点を考慮したとき、ミニブログはモバイルとの連携性のみならずモバイルサイトだけでも十分に楽しむことができるよう開発されなければならない。この観点で見ると、ミニブログサービスは非常にモバイルサービス化しやすいサービスであるといえる。
モバイル支援機能を中心にtwitter.comを始めとする欧米のミニブログサービスを見ると、モバイルインターネットとの連携が抜けており、SMS(Short Message Service:ショートメッセージサービス) とのみ連携されている状況である。今年に入り始まった韓国の2つのミニブログサービス、playtalk.netおよび、まだクローズドベータ状態であるme2day.netの場合を見ても、完全にこの部分(モバイルインターネットとの連携)を無視しているのは非常に面白い。