【PDCAを回すための仕組み化】測定フローに紐づけてダッシュボードを作成
最終的に、直接リーチ率とTLクリック率をKPIとし、その他はKPIに影響を与える中間指標と位置付けることにした。次はこれらを、誰が、いつ確認し、どう改善につなげていくか、を決める必要がある。
そこで、各種のAPIから取得するデータをアクセス解析ツールの「SiteCatalyst」に取り込むプログラムを作成し、【図4】~【図8】のようなダッシュボードとして閲覧できるようにした。定義したKPIに加えて、KPIに影響を与える中間指標も入れ、パッと見て変化に気がつけるようにデザインしてある。
左がつぶやき/RT/Replyの割合を表すパイチャートで、右側が推移の棒グラフ
Retweetやリプライによる間接効果の変化を視覚化した


変化があった場合に深堀して要因を分析できるように、より細かいレポートも作成した。クリックすると詳細レポートが表示され、絞り込みやもクロス集計も可能だ。

アクセス解析ツールと統合する意味
コンバージョン系を除くと、同じような指標を調べられるTwitter解析ツールはいくつか存在する。特に、7月に正式リリースされた「TwiTraq」は、今回のKPIに近い各種の指標を分かりやすくレポート化できるため、上記の代用にもなるだろう。


そうした状況で、Twitterの解析結果をアクセス解析ツールに取り込む意義は何だろうか?
- システムを統合するため、一度のログインでWebとTwitterの解析ができる
- 操作に慣れているので使いやすい
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アクセス解析ツールの機能が使える
例えばSiteCatalystの場合、定期的なPDF配信、閾値を超えた場合のアラートメール配信が可能 -
データを蓄積できる
無料ツールは途中で有料化したり、サービスが中止される可能性がある - 柔軟なカスタマイズが可能
ただし、最初から独自に企画・開発してしまうと、世の中のトレンドやベストプラクティスからズレた物になってしまうリスクがある。既存のサービスを利用して運用と改善を体験し、ニーズやゴールが明確になった時点で必要に応じて独自開発に切り替えるのが安全だろう。
【今後の方針】これからが本番、土台を活かした運用を本格化
さて、KPIを定義し、定点観測を軸としたPDCAの土台ができた。この運用を開始し、レポートから各担当が気づきを得られる状態にし、さらにそれを全社的に共有できる状態にする必要がある。勝負はこれからだ!
- 目的に影響を与える一連の指標を明らかにする
- 重要な指標はKPIとして定点観測する
- ツールを使うと考え方が学べる
- 現場の努力と成果を評価できる仕組みが必要
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