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MarkeZine Day 2010 OSAKAレポート

数値データの活用で実現するマーケティング最適化


 データを活用し費用対効果の高いマーケティング施策を実施していきたい──。そう考えるマーケターは多いが、データを有効活用ができていないケースがほとんどではないだろうか。広告効果測定ツール「アドエビス(AD EBiS)を提供する株式会社ロックオンでは、データの有効活用方法を研究、提案することを目的に設立された「マーケティングメトリックス研究所」を先日設立した。MarkeZine Day 2010 OSAKAでは、その所長である中川氏からデータ分析、および活用方法についての知見が披露された。(バックナンバーはこちら)

数字はコミュニケーションツールである

 講演の前半は「思わず数字を見返したくなる話」と題し、株式会社ロックオン マーケティングメトリックス研究所 所長 中川氏が具体例を交えながら、改めて数値データの持つ性質や意味について述べた。

株式会社ロックオン マーケティングメトリックス研究所 所長 中川氏
講演資料より掲載(以下、同)

 以下のグラフに示されているのは、A社、B社の業績を示したもので、A社のグラフは“昨年比¥2,776,000,000増”で、昨年よりも“大きく業績が伸びている”ことを表現しているものだ。それに対して、B社のグラフは“業績は3%弱の微増に留まった”ことを示し、“景気の悪化による全体的な消費の鈍化に影響を受けた”と述べている。

 しかし、A社もB社も具体例として扱っているのは同じ金額であり、片やそれを「すごく伸びた」とし、一方では「ウチはこれだけしか伸びなかった」と表現。企業を取り巻く状況や分析者の心情によって、これだけ伝え方が変わるという例を顕著に示していた。

 中川氏はこの表現の違いを例に取りながら「数字は言語である」と定義。すなわちコミュニケーションツールの1つである数字の目的は、“数字そのものを伝えること”ではなく、“数字を使って何かを伝えようとする”ことなのだと強調した。

 当然のことながら、数字を使って物事を伝える目的は、誰もが理解しているように、もう1つある。それは、より正確に、より説得力を持って伝えるために必要だということ。従って、数字の意味を正しく分析・理解し、それをベースにコミュニケーションすることが重要であると述べた。

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数字を判断するのはあくまで人間の感覚

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この記事の著者

伊藤 秋廣(イトウ アキヒロ)

エーアイプロダクション代表
1966年東京生まれ。中央大学法学部卒。
長きに渡るサラリーマン生活を経た40歳の時、フリーランスのライターとして独立。「エーアイプロダクション」を設立し、WEB、雑誌、新聞、書籍などあらゆる媒体にて執筆活動を開始した。レストランや温泉、ショップ紹介などの情報系記事から、ドク...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2010/08/09 18:43 https://markezine.jp/article/detail/11119

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