実はブラウザにAlexaの集計ツールが組み込まれていた
マイクロソフトのWindowsに同梱されているブラウザInternet Explorerのかなり昔のバージョンや、一時期のNetscape/Mozillaブラウザには、このAlexaのデータ収集ツールが内蔵されていた時期がありました。
これらのブラウザでは、閲覧中のサイトに似ている関連サイトを教えてくれるという機能をオンにすることができたのですが、実はこれがAlexaの仕組みを使ったものだったのです。Alexaのサーバに対して見ているページのアドレスを流すかわりに、同じページを見ているほかの人達がどんなWebサイトを見ているのかという情報が得られるという、いわばギブアンドテイクの情報サービスだというわけです。
そのような事情から、2000年頃にはAlexaは非常に多くのWebユーザのアクセス情報を収集できていました。さまざまなユーザからのデータを集められたことで、データの信頼度は高かったといえますし、その情報が確からしかったことで、Alexaの情報もWebサイト運営者のチェックすべき指標の一つとなっていたのです。
しかし、その後、Internet ExplorerやFirefoxなどの有名なブラウザに最初からこの仕組みが登録されるということはなくなりました。Alexaからみれば、もっとも重要なデータの入手経路が経たれたことになります。
アレクサ・ツールバーでの集計にきりかえ
そこで、Alexaは減少するデータ取得先をカバーするために、アレクサ・ツールバーの配布に力を入れます。Internet Explorer用に作られたこのツールバーをインストールすると、上記の類似サイト情報を表示する機能を付け加えたり、Alexaのページに行かなくても今見ているページのアレクサ・ランキング等をブラウザのメニューに表示させることができます。
Alexaのランキングやリーチを参考にしていたWebマスターやマーケッターを中心に、アレクサ・ツールバーはそこそこ広まっていきました。