iPadユーザーの実態
次にiPadユーザー像を明らかにしていこう。
筆者が所属する株式会社ビルコムが6月と8月に実施したiPadユーザー400サンプル強を対象にした定量調査では、大きく3つの特長が明らかになった。
第1回iPad利用実態調査
- 調査目的:「iPad利用実態」の調査は、2010年5月28日にローンチしたiPadの日本における利用実態を調査しています。今回の調査は、企業のマーケティング部、宣伝部、広報部の方に、iPadを活用した効果的なマーケティングコミュニケーションを支援することを目的として実施しています。2回目の調査も同様の目的で行っています。
- 調査期間:2010年6月18日(金)~20日(日)
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:日本在住のiPad購入者(スクリーニング調査:60,000名よりサンプルを抽出)
- 性別:男性、女性
- 年齢:20歳以上
- 職業:指定なし
- 地域:日本全国
- 未既婚:指定なし
- 子供の有無:指定なし
- サンプル数:412名
第2回iPad利用実態調査
- 調査期間:2010年8月9日(月)~10日(火)
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:日本在住のiPad購入者(スクリーニング調査:60,000名よりサンプルを抽出)
- 性別:男性、女性
- 年齢:20歳以上
- 職業:指定なし
- 地域:全国
- 未既婚:指定なし
- 子供の有無:指定なし
- サンプル数:412名
女性比率が高い/独身~家族へ浸透
属性分析では、男女構成比がiPad所有者のうち女性比率が32.8%とIT製品の発売初期段階としては高い数値であることが分かった。世代別では30代の37.1%をピークに20~40代がユーザーの85.2%を占め、独身から家族を持つ世帯まで広がっていることも特長的だ。


また、利用シーンにおいては、95.0%のユーザーが自宅で利用しており、61.2%がリビング(ソファ)で利用、56.2%が寝室で利用という実態も明らかになっている。これらは、iPadが自宅におけるメディア接触シーンに影響を与えることを示唆している。
(2010年6月第1回iPad所有者利用実態調査/ビルコム株式会社調べ)

(2010年6月第1回iPad所有者利用実態調査/ビルコム株式会社調べ)

iPadアプリを通じた有料商品の購入、約半数が経験
iPadアプリを通じた有料商品の購入経験(予約含む)は、44.4%が経験済みだ。加えて、iPadアプリを経由した商品の購入意向がある人は60.6%と過半数を占めている。これは、アプリ経由の購買という販促ツールが誕生したということに加え、今後さらにアプリ経由の購買が拡大すると予測することができる。
(2010年8月第2回iPad所有者利用実態調査/ビルコム株式会社調べ)

(2010年8月第2回iPad所有者利用実態調査/ビルコム株式会社調べ)

新しい操作性、大画面のビジュアルを評価
一方、アプリ経由で購入する理由が、「操作性の良さ」(54.1%)、「画面のサイズにより商品細部まで見える」(41.0%)、「画像が美しく、商品がキレイに見える」(40.4%)と、視覚的な良さが上位に並んでいる。
【当てはまるものをいくつでも】

iPadの特長であるタッチパネルによる操作感、大画面での表現は、インタラクティブ性の高いクリエイティブを活かして企業や商品のブランディングをしながら、購買まで促進できる最適なマーケティングツールとなる可能性を秘めている。
