アフィリエイト指定型商品リンクのメリットとデメリット
A8.netやValueCommerceなど、他のASPでも、アフィリエイトがリンクしたいページのURLと画像ファイルのURL、テキストを指定してソースコードを作成する機能を持っています。物販系に限らず、この仕組みで指定ページへのリンクを張れるようにしているECサイトの数も増えてきています。そのメリットは、次のとおりです。
- 商品が追加されるたびに商品リンクを新たに用意しなくてもいい
- 新商品登場にスピーディーに対応してもらえる
- アフィリエイトサイトのアイディアで、様々なページにリンクを張ってもらえる
新商品の登場時にすぐ商品リンクも追加してアフィリエイトサイトに利用を促す、というスピード対応ができればそれが理想なのですが、実際には人手不足などもあって必ずしもそうはいかず、ついつい後回しになってしまうことが多いものです。
結果、アフィリエイトサイトから「△△△の商品リンクが見つからないのですが…」と問合せを受け、慌てて対応する羽目になったり。そんな時、この指定型リンクを提供しておけば、意欲あるアフィリエイトサイトがじれったい思いをすることもなく、即、リンクを張ることが可能です。
また例えば、食材を販売しているサイトならばレシピのページ、輸入インテリアのショップであれば、木製家具のお手入れ方法読み物ページなどがあって、アフィリエイトサイトによってはストーリー展開上、そこにリンクを張りたいということもあるでしょう。
そんなニーズにも手間をかけずに対応できるのがこのリンクのいいところです。ただし、アフィリエイト指定型商品リンクを提供したことで、問題が発生してしまうケースもあります。例えばキャラクター商品などを扱っていて、アフィリエイトサイトが商品画像を勝手にサイトに貼り付けてしまうと、著作権者との間で問題になるケースなどです。
そういう場合には、やはり、使ってもいい画像だけを「商品リンク」として登録をする形で対応する必要があるでしょう。また、商品詳細ページが動的に生成されるなど、飛び先URLを指定しにくい作りの時にも、このリンクは導入しにくいです。
その他のリンクについて
まだ一部でしか利用されていない新種リンク。一度貼り付けてもらえれば、後はECサイト側で内容を変更したり、あるいはECサイト側のサーバから情報を読み出して動的に情報を生成&表示したりできるもので、使い方によってはアフィリエイトサイトにとってもECサイトにとっても面白いものとなります。
例えば、購入希望者が多くなるにつれて価格がダウンしてゆく「ギャザリング」というショッピング方式で人気のネットプライスでは、最新のギャザリング対象を掲出する動的なリンクを提供していました。
「現在の価格はいくら」といったリアルタイムな情報をアフィリエイトサイトに表示することができるので効果も高いということです。 また、テレビショッピングのショップチャンネルでは、テレビ放映された商品を10分更新でダイナミックリンクに表示させています。
アフィリエイトサイトは、一度そのリンクを張ってしまえば、後は何もしなくても常に最新の情報を自分のサイト上に表示することができ、効果のよさと同時に「サイト情報の新鮮さ」を訪問者に感じてもらうことができます。
検索ボックス
ある程度商品点数が多く、キーワード検索によって商品が探されるケースが多いようなら、検索ボックスをアフィリエイトリンクとして提供するのもいいでしょう。自社で検索の仕組みを持っていること、ASP側で対応していることなどが条件となります。
HTMLページ・HTMLメール
AccessTrade、JANetが実装している機能で、ひとつのページ用のHTMLソースコードを丸ごとアフィリエイトサイトに提供するというものです。そのページ(HTMLメール)内のリンク先URLは、アフィリエイト毎のIDを埋め込んだアフィリエイト用のURLになっており、またページ内の画像は、ECサイトやASPのサーバから都度取得する方式となっています。
したがって、HTMLメールとして配信する場合には、取得したHTMLソースコードを多少加工してヘッダーやフッターを付けてHTMLメールとして配信すればよく、またページを作る場合にも、HTMLソースコードをコピー&ペーストしてファイル名つけて保存し、公開するだけ。作業にかかる時間わずか数分で、手間をかけずに見た目もそれなりの特集ページやHTMLメールができるのです。
アフィリエイトサイトにも満足してもらえるし、ただバナーを張るよりも、力強い訴求が可能となるでしょう。 「HTMLメール原稿で、メールフォーム付のものなどを掲載いただいた場合、通常配信の3~5倍程度、獲得数が増えることも珍しくありません。メールフォームのみなど簡単な登録フォームで成果が確定するプロモーションには、HTMLフォーム掲載の原稿は非常に適しているようです」(JANet吉野氏)
巨大サイトの構築も手間いらずな「Amazon Web サービス(AWS)」
Amazonが力を入れているAmazon Web サービス(AWS)を使って構築された「プチアマゾン」ともいうべきサイトが、全世界で急増中です。 Webサービスとは、ここ数年注目をされているインターネット技術のひとつで、簡単に言ってしまうと、XML形式等でデータをやりとりし、異なるシステムをWeb上で連携させるというもの。AWSは、外部サイトが書籍を始めとするAmazonの膨大な商品DBから情報を引き出し、自身のサイト上にそのデータを、好きなレイアウトで動的に表示をさせるための仕組みです。
刻々と変わってゆくニュースを配信しているWebサイトが、そのニュースのキーワードにからむ本の一覧を同じページ内のコーナーに表示してゆくと使い方もできますし、特定分野の本だけを、希望の条件で抽出し、専門書店のようなサイトを作るといったことも可能です。
一度プログラミングしてしまえば、その後は更新の手間をかけなくても、自動的に最新情報が表示され、コンテンツとして価値あるものが作れます。単に書名や価格といった静的な情報だけでなく、ランキングやレコメンド本(「この本を買った人はこんな本も買っています」情報)など、動的な情報も取り出せます。 まだこのような形で本格的なWebサービスを提供しているところは少ないが、今後のアフィリエイトの方向性のひとつとして非常に興味深い事例と言えるでしょう。
