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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2010レポート

「広告を見える化し、ROI型組織へ」
マーケティング部長が知っておきたい、ROIを向上させるポイント

マーケティングROI向上のポイントは「NRC」

 後半は、すぐに数字に結びつく短期的な施策について、事例を挙げながら紹介していく。

 「NRC」とは、「認知力」+「リーチ力」+「キャッチ力」のことである。自社サイトにとって、この組み合わせが最適化されていることが重要だ。

  • 認知力:テレビ/新聞・ネット・交通・雑誌・モバイル
  • リーチ力:SEO対策・リスティング・ソーシャル・PR/ブログ・アフィリエイト
  • キャッチ力:顧客状況の理解・自社サイト接客・LPO接客・エントリーフォーム・DB活用/メルマガ・アクセス解析

ランディングページ事例

 青葉氏は「LPOは接客だ」と話し、そこでお客様とどんなコミュニケーションを取るべきか考える必要があると語った。また「入札単価の高いワード(保険・エステ・ダイエット・FX・カード・ローン・転職)のランディングページは、LPOのノウハウが詰まっているため特に参考にしてほしい」と加えた。続けて、具体的事例として個人向けローンのLP事例を紹介した。

 個人向けローンのターゲットは、審査に通る人。つまり一定の収入があって、きちんと返済ができる人だ。また長期的に借金をして返済しつづけてくれるお客様が、収益に貢献するコアターゲットとなる。

 そのためLPの訴求軸は金利、融資額のほかに返済シミュレーションを記載したものもある(上図、三井住友銀行LP参照)。また、各社コンバージョン率を高めるために申込ボタンの色や形にこだわったものが多く見られる。つまり「契約の量と質を追求するランディングページが重要なのだ」と青葉氏は語り、金融LPのポイントを以下のスライドにまとめた。

 このように、ネットマーケティング担当者は競合比較を積極的に行うとともに、同業他社だけをウォッチするのではなく、事例で示したようなROI型マーケティングで先進的な業界のランディングページを参考にするように青葉氏は薦めている。

リスティング事例

 青葉氏は自身の経験を踏まえ、リスティングの事例についても紹介した。2年間でコスト効率を格段に上げることができたという以下の手法を、ぜひ参考にしてもらいたい。

広告の見える化とは?

 「広告のデータ→サイトのデータ→社内にある業務データの順に、全てのデータをひも付けると、大きなイノベーションがおき、コストパフォーマンスを格段に良くすることができる」と青葉氏は語る。次の3点が広告の見える化を実現するポイントだ。

広告の見える化を実現するポイント
  1. 広告を単品管理する…すべての広告情報を一覧にする。いつ・どこで・だれが、見て、どう動いたかを把握する。
  2. 全てのデータを繋げる…広告データと業務データの紐付けを行う。サイトログとも紐付けする(購買客、コンバージョンする客)
  3. チームで活用する…PDCAサイクルを徹底する。活用の仕組化=人・場所・時間・形式を決める。チーム共有すると、チーム活用されやすい。

 「マーケティング部長は企業の中枢を担う非常に重要なポジション。経営・パートナー・現場の立場を多面的に捉えながら、マーケティング目標の達成にむけた柔軟な対応が重要だ」と、講演を締めくくった。

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この記事の著者

野本 纏花(ノモト マドカ)

1983年生まれ。成蹊大学経済学部卒業。大学卒業後、大手IT企業にてレンタルサーバーサービスのマーケティングを担当。その後、モバイル系ベンチャーにてマーケティング・プロダクトマネージャーを務める傍ら、ライター業を開始。旅行関連企業のソーシャルメディアマーケターを経て、2011年1月Writing&Marketing Com...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2010/11/17 13:00 https://markezine.jp/article/detail/12354

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