デジタルマーケティング成熟度モデルに基づくフレームワーク「DM3」とは
さて、今回リリースされた「DM3」とはどのようなサービスなのだろうか。
DM3は、オンラインキャンペーンなどから生み出されるデータを活用したデジタルマーケティングを実践・管理できる組織構築を目的に独自開発された、デジタルマーケティング成熟度モデルに基づくフレームワークだ。実際に、ウィダップ氏が過去7年間コンサルタントを行ってきた中で、アクセス解析ツールの本当の力を引き出せていないと感じていたという。

「どこをどう改善すれば顧客に最適なロードマップが示せるか。それを徹底検証した末にDM3に辿りつきました」(ウィダップ氏:写真右)
ウィダップ氏によれば、多くの企業がデジタルマーケティングの実践と管理で先行したいと考え、管理・解析・自動化ツールを導入するが、それらの機能を活用できる人員は少数に限られ、結果的にその成果や予算を実績の中にうまくフィードバックできていないのが現状だという。
そこで、DM3では、次の6つのコア軸を使って自分たちでベンチマークを行い、現状と課題、次のレベルへの道筋を把握するためのフレームワークを提供する。また、6つのコア軸にそれぞれ成熟レベルを5つ定義することで、顧客企業は、各軸での自分たちのスコアから、改善のための道筋を描くことが可能になる。
- 測定戦略(Measurement Strategy)
- 解析リソースと課題分野の専門知識
- データ統合と可視化
- 分析と考察/仮設
- 情報/課題共有とプロセス管理
- 最適化と改善の実行
1を最も重要な軸と位置付け、さまざまな観点から精度の高いベンチマークを行う。2はデジタルマーケティングの実践と管理を実践できる「人」に焦点を当て、リソースバランスを見ていく。3では、オフライン、オンラインを問わず複数の別々のシステム上に収集されるデータを統合し、経営者や管理者にも理解しやすいデータの可視化を実行する。そして、4および5を各顧客に合わせて推進。6において、1~5で導き出されたさまざまな改善や施策をコンテンツやマーケティングの管理プロセスへと一貫して連動させることで、最適化のプロセスを機能させていく。また、改善や最適化のテストプロセスも6で行う。
すでに米国では約300社からサーベイ結果を得ており、この6つのコア軸のすべてで、平均評価ポイントが3を下回ったという。最も平均評価ポイントが高かった3ですら平均評価ポイントは2.75だった。こうした現状から、種別を越え、各企業でまだまだ改善の余地がある、とウェブトレンズでは見据える。