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マーケター向けアクティブサポート概論

ソーシャルメディアマーケティングもうまくいく!
御社がアクティブサポートを始めるべき理由


御社のソーシャルメディアマーケティングがうまくいかない理由

 ぼくがみなさんにアクティブサポートを薦める大きな理由は、「リスクが少ない」ことにあります。その説明をする前に、なぜこれまでのソーシャルメディアマーケティングがうまくいかないのかについて考えてみましょう。

 おそらくこれを読まれているマーケターのみなさんは、過去にソーシャルメディアマーケティングにチャレンジしてきたと思います。それこそ、デルの事例を聞いてはツイッターのアカウントを開設し、無印良品の事例を聞いてはFacebookページをつくってきたのではないでしょうか。

 事例を聞き、それを参考にすることがまちがっているとは思いません。ただし事例というものは、あくまでもひとつの結果に過ぎず、さまざまな前提や要因が影響していることを踏まえておかなければいけません。 なにをやろうが、ある程度の人が集まるだけのブランド力がある企業を参考にしても、同じようにいくわけがないのです。ブランド以外にもタイミングや競合の状況、予算の規模などを無視して、上っ面だけを模倣してもうまくいくわけないのです。

 ソーシャルメディアをマーケティングに利用することがまちがっているのではありません。現状多くの企業でうまくいっていないのは、

  1. 施策が身の丈にあっていない
  2. ソーシャルメディアでのコミュニケーションに慣れていない

 の2点がもっとも大きな理由です。

コールセンターによるアクティブサポートから、ソーシャルメディアマーケティングを始めよう!

 そうした状況下でアクティブサポートが適しているのは、まずは「サポート」という顧客から望まれていることしかしないという点にあります。もちろん100%歓迎されるわけではないのですが、(押し売りのようなことをせず)まともに実施していれば99%の方には感謝されます。

 また、カスタマーサポートはこれまでも企業が組織的に取り組んできたことです。アクティブサポートはその延長線で考えられるため、新たに習得するスキルが少なくてすみます。サポート経験のあるマーケターが少ないため、コールセンターで働くスタッフのコミュニケーションスキルについて理解がまだまだ低いのですが、彼らの持つ、行間から感情や真の問題点を把握する読解力、ひとり1人のリテラシーレベルにあわせてわかりやすく説明する伝達力、そしてなにより謙虚さは、ソーシャルメディアでのコミュニケーションに最適です。

 少し前に一部の企業で、「ユーザーと友だちになろう」という「軟式アカウント」と呼ばれるアカウント運用術がもてはやされたこともありますが(いまもまだありますね)、あれは誰にでもできるわけではありませんし、仮に社内に実施可能な人材がいたとしても、その従業員が辞めたとたんに継続できなくなってしまいます。企業としてやる以上、期間限定のキャンペーンでもないかぎり、属人的になってしまうことは避けなければなりません。

 コールセンターは、仕事を属人的にさせないことに関しては社内のどの部署よりも先行しています。誰が休んでもいいようにシフトを組み、企業によっては24時間365日いつでも対応できるように体制が組まれています。これはソーシャルメディアの窓口に求められる条件と同じです。 スキルの面でも組織体制の面でも、コールセンターがソーシャルメディアマーケティングの最前線に立つことは自然ですし、またそこでのやり取りをユーザーから反発されにくい「サポート」からはじめることは非常に現実的だと思いませんか?

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アクティブサポートがマーケティングにもたらす3つのメリット

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この記事の著者

河野 武(コウノ タケシ)

1974年7月3日生まれ。立命館大学経済学部卒。コミュニケーション・デザイナー。マーケター。企画屋。
1997年、ニフティ入社。2001年にニフティ退職後、フリーターとして数年過ごし、2004年から2005年までオンライン書店ビーケーワンの専務取締役兼COOを務める。ECサイト初となるトラックバックを導入し、また「入荷お知ら...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/09/11 17:53 https://markezine.jp/article/detail/14417

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