検索結果のチューニングやナビゲーションの追加で効果を発揮
例えば、家電メーカーの自社サイトにおいて[デジカメ]で検索されたとする。季節ごとに新機種が登場する家電業界。ユーザーからすれば、一番新しい製品から検索結果に出てきてくれて当たり前だが、その当たり前が実現できていないサイトも多い。
また、多種多様な商品を扱うECサイトなどで同様に[デジカメ]と検索すると、製品自体もヒットするが、ハウツー本などもヒットする。前述のように1~2ワードで検索するユーザーが大半を占めるため、『家電』関連のカテゴリなのか、『書籍』関連のカテゴリなのか、カテゴリ指定で絞り込めるようにしておかないとユーザーが求める情報を見つけづらくなってしまう。
FAST Search Server for SharePointの場合、“最新版の製品を優先的に上位表示する”、“カテゴリ分類などのナビゲーションを加えて絞り込みやすくする” といったことを実現する機能が備わっている。こうしたニーズは多いようで、「検索結果のチューニングと、カテゴリ分類などのナビゲーションを加えることによるユーザビリティの向上。これら機能に関するお客様からのお問い合わせが、最近非常に増えてきています」と延原氏は話す。
見つけてほしい情報を企業側から提案する検索に
サイト内検索の機能を手軽に導入するため、無料の検索ツールを埋め込んでいるサイトも多い。しかし、そうした検索エンジンは順位付け方法がブラックボックス。「それでは、いつ情報が反映されるのか、どういう順序で反映されるかなど、自社の商品売上に関わるものを他社任せにしてしまうことになります。こうした順位付けのロジックを明確に定義し、チューニングして操作できるようになるのが、検索基盤導入の大きなメリットと言えます」と延原氏は語る。
前述のような、最新版の製品を上位に表示する、あるいは在庫切れとなった製品は在庫のある製品よりも下位に表示する、特定ワードでの検索時には注力中の製品を訴求するバナーを表示する、検索窓に入力されたキーワードに関連した商品を候補として表示するなど、FAST Search Server for SharePointで実現できることは数多い。
「サイト内検索で望むような検索結果を表示できている企業がどれくらいあるでしょうか。お客様に見つけてほしい情報ならば、お客様にがんばって見つけ出してもらうのではなく、企業側から提案する必要があるのではないかと考えます」(延原氏)
先に触れた機能以外に、類義語の設定などにも対応。略称や通称名で検索されても、該当商品のページがヒットするように設定することもできる。
しかも、そうした検索結果のチューニングをエンジニアに依頼する必要がない。チューニング作業はFAST Search Server for SharePointのWeb管理画面から操作可能。検索クエリをチェックして、検索結果ページからの離脱を減らし、CVR向上につなげる施策をサイト担当者側でコントロールできるようになっているのだ。